研究課題
基盤研究(A)
本研究では、太陽系内惑星形成の場の原点である原始惑星系円盤内での物質進化を同位体化学的視点から言及する。円盤内に存在したダストやガスはTタウリ期の原始太陽がもたらす過剰な太陽宇宙線照射を受けていたと考えられる。太陽宇宙線の過剰照射を受けた物質表面で生じた核反応は、物質内の特有の元素の同位体組成に変動をもたらすことが期待される。本研究では、太陽系始原物質に含まれる高温凝縮物中に見出される宇宙線照射で誘導される2つの核反応(核破砕,中性子補獲)に基づく同位体変動を高精度かつシステマティックに分析・解析することで、太陽宇宙線初期照説、および原始惑星系円盤内での物質進化、を同位体化学的に検証する。