研究課題/領域番号 |
22H00222
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分22:土木工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
奥村 誠 東北大学, 災害科学国際研究所, 教授 (00194514)
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研究分担者 |
林 俊介 法政大学, 理工学部, 教授 (20444482)
須ヶ間 淳 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (70978890)
大井 尚司 大分大学, 経済学部, 教授 (00455479)
金子 雄一郎 日本大学, 理工学部, 教授 (40434112)
花岡 伸也 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (90467027)
杉下 佳辰 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 助教 (70845263)
神谷 大介 琉球大学, 工学部, 准教授 (30363659)
塚井 誠人 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (70304409)
山口 裕通 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (10786031)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
40,430千円 (直接経費: 31,100千円、間接経費: 9,330千円)
2024年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2023年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2022年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | 交通計画 / 最適化 / ネットワーク計画 / 都市間交通計画 / 交通ネットワーク / 公共交通 / レジリエンス / 幹線交通網 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では数理計画モデルを用いて,需要減少や施設の老朽化などの長期的影響に加え,自然災害や感染症等などの短期的インパクトからも迅速に回復して経済的,社会的,環境的な性能を提供できるネットワーク形状,サービスの提供頻度,運営費用の運賃負担方式の統一的な計画方法論を確立させる.特に,交通計画分野,交通経済学分野,数理計画分野の研究者との共同研究により,これらをアジア諸国にも適用できるレジリエントな幹線交通ネットワークの計画論に発展させることをめざす.
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研究実績の概要 |
本研究では,需要減少,施設の老朽化,自然災害,感染症などの長期的・ 短期的インパクトから迅速に回復できる都市間交通のネットワーク形状,サービスの提供頻度,運営費用の運賃負担方式の統一的な計画方法論を確立させることを目的とする. 2022年度からの5年間の研究で,既に簡単なネットワークに対して開発してきた数理計画モデルの適用性を拡大しつつ,以下に示すような問いの解決に取り組む. (A) リンクの途絶や所要時間の変化に基づく利用可能経路や利便性への断続的影響を内包したネットワーク計画問題は,どのような数理計画問題として表現できるか? (B) 利用者の運賃負担を基礎として経済的価値を実現するため,ネットワーク構造,交通量,運賃を同時決定する長期的整備問題を,どのような数理計画 問題として扱うのか? (C) 環境負荷制約,パンデミック対応などの環境的価値,公平なモビリティの提供という社会的価値の各種のインパクトからの回復性を保証するためのレジリエンス計画は,どのような動学的数理計画問題で表現できるのか? (D) 実用サイズの問題を効率的に解くために,計算法をどのように改善すれば良いのか? 2年目の2023年度はCOVID-19影響下の幹線交通の利用状況と計画課題の収集を継続しつつ,地球環境問題やSDGs等の潮流を踏まえ,利便性以外の要請を取り込む方向性を研究して,オンライン勉強会等で共有した. 一方で,参加費,旅費の支援によって多数の学会発表を継続するとともに,昨年度の研究成果を審査付論文に掲載するための英文校閲や掲載料の支援を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2年目の2023年度はCOVID-19影響下の幹線交通の利用状況と計画課題の収集を継続しつつ,地球環境問題やSDGs等の潮流を踏まえ,利便性以外の要請を取り込む方向性を研究して,オンライン勉強会等で共有することを目的におき,以下のような研究計画を立てた. (需要構造)モバイル空間統計データ等に基づき,旅行需要の季節的変動を分析する. (供給性能)交通機関ごとの環境性能,事業採算性に関わる制約条件の定量化を行う. (数理計画)多目的問題の制約条件化,加重目的化による計算負荷への影響を検討する. 実際に2023年度においては,新たに2名の若手研究者を研究分担者に加え,課題と成果の共有のために定期的なオンライン研究会を月1回のペースで11回開催し,都市間交通計画の多様な目標の設定,モバイル空間統計などの活用方法,計算方法の効率化などの議論を行なった.しかし,COVID-19の影響が残る中で,対象国へのモデルの展開や国際シンポジウムの開催という国際的な研究活動は実施できなかった.一方で,参加費,旅費の支援によって多数の学会発表を継続するとともに,昨年度の研究成果を審査付論文に掲載するための英文校閲や掲載料の支援を行った. 以上のことから,全体的には,概ね順調に進展していると判断する.
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は,COVID-19の影響も無くなり,昨年度追加の若手研究者を加えた10名の体制で,当初の3年目の計画を推進していきたい.すなわち,人口減少やIT業務化に伴う需要減少や施設老朽化などの長期的影響を踏まえて,都市間交通ネットワークの長期計画を立案するための以下のような検討を行い,問い(C)(D)解決策の確立をめざす. (需要構造)複数時点の純流動調査結果や人流ビッグデータに基づき,旅行需要の長期的な変動を分析する.人口減少や国土上の業務の空間構造変化というベースとなる数量の変化に加え,交通サービスレベルの変化がもたらす影響を把握する. (供給性能)交通機関ごとの施設性能の長期的な劣化、補修/更新コストの定量化を行うとともに,最適な更新スケジュールに与える定性的な影響の考察も行う. (数理計画)これまでに開発してきたネットワーク最適化モデルを多時点化することは,変数の増加や組み合わせの増加をもたらし,実用的な時間では求解が難しい.そのため,不可逆な変数と変更容易な変数に注意して、逐次的分解などにより多時点最適化を縮約する方法を検討する. また,中規模なネットワークでの計算例を踏まえ,海外協力者を交えた中間シンポジウムを開催して,問題の多時点化の方向性を検討,確定させる.
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