研究課題/領域番号 |
22H00234
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分23:建築学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
山中 浩明 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (00212291)
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研究分担者 |
高井 伸雄 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (10281792)
松島 信一 京都大学, 防災研究所, 教授 (30393565)
地元 孝輔 香川大学, 創造工学部, 准教授 (40713409)
山田 伸之 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (80334522)
神野 達夫 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (80363026)
笠松 健太郎 鹿島建設株式会社(技術研究所), 都市防災・風環境グループ, 主任研究員 (90443704)
津野 靖士 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (50644738)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
42,380千円 (直接経費: 32,600千円、間接経費: 9,780千円)
2024年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2023年度: 13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
2022年度: 13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
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キーワード | 長周期地震動 / 地盤震動 / 深部地盤構造 / S波速度 / 逆波形解析 / 深部地盤 / 浅部地盤 / 逆解析 / S波 / 微動 / 表面波 / S波速度 / 波形逆解析 |
研究開始時の研究の概要 |
2011年東北地方太平洋沖地震では、長周期地震動によって石油タンクのスロッシング被害や超高層建物の非構造材などの構造物被害が生じた。平野の長周期地震動は、深部地盤を伝播する表面波であり,その予測には深部地盤の高精度なモデルの設定が重要となる。本研究では、広帯域地震記録の波形逆解析に基づく最新の地盤構造モデル化手法を用いて、我が国の主要な平野の深部地盤の3次元S波速度構造モデルを高度化し、既存の深部地盤モデルの問題点を解決し、長周期地震動を高い精度で評価することを目指す。さらに、各地域での想定地震や南海トラフの巨大地震による主要都市域での強震動を予測する。
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研究実績の概要 |
今年度は、地震動波形の逆解析のプログラムを本研究参加者が使用できるように、プログラムの改良を試みた。地震記録の処理の汎用化のためにプログラムをPythonでコード化した。波形逆解析の事前に必要なフィルタリングや粒子軌跡解析等の処理をパッケージ化し、地震記録を用いたテストを行った。さらに、逆解析プログラムのPythonによるコード化にも取り組んだ。また、波形逆解析を二次元不均質S波速度構造推定へ拡張し、ブロック分割した地盤モデルのS波速度分布の同定方法を開発した。現地での人工加振記録に適用し、その有効性を確認した。 各地域で長周期地震動特性や地盤のモデル化研究を実施した。2018年北海道胆振東部地震の被災地域での地震記録の自己相関関数解析を行い、地震基盤深度を明らかにした。また、阿蘇カルデラ内で観測された長周期地震動の成因などを検討するために、微動探査によって地盤モデルを構築し、地盤震動特性評価を行った。京都盆地端部において微動観測を実施し、微動の到来方向によって位相速度が異なる地盤の不整形性の影響を明らかにした。さらに、フィリピン・マニラ首都圏において2019年の地震の際に観測された長周期地震動の分析を行い、地盤構造との関係を検討した。 東京湾西岸部での東北地方太平洋沖地震の広帯域地震動を説明するために、地表から地震基盤に至るまでのシームレスな1次元浅部深部地盤モデルの構築を微動探査と地盤増幅特性を用いて実施した。さらに、ESG6国際シンポジウムで行われた2016年熊本地震の強震動ブラインド予測の熊本平野のテストサイトにおいても1次元浅部深部統合地盤モデルを推定した。 1次元浅部深部地盤モデルの作成に向けた準備として、高知平野中央部の浅部地盤構造の推定を文献調査と微動探査の両面で実施した。また、1914年桜島地震で被害が生じた鹿児島市においても微動探査や表面波探査などを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、地震動波形の逆解析の既存のプログラムの共有化のための準備を行った。まず、研究会においてプログラム改良の仕方について議論を行い、作業方針を決めた。その後、担当者で検討しながらプログラムの改良作業を行い、前処理として行う地震記録の処理の部分については、ほぼ完了した。さらに、逆解析プログラムの本体の改良方針も議論し、作業を開始した。 研究参加者が研究実績のある国内の地域での長周期地震動や地盤のモデル化研究をすすめた。研究の進捗状況に応じて、本研究参加者が協力して現地作業や解析支援を行った。多くの研究では、過去の地震で被害が生じた地域、特異な地震動が観測された地域、地震防災上重要な地域などを対象としており、地盤のモデル化研究に加えて地震工学的にも重要な成果になると考えられる。さらに、フィリピン・マニラ首都圏で観測された長周期地震動についても研究を行った。この地域では、研究代表者が地盤のモデル化と地震動に関する研究を行っており、本研究の成果の国際展開にも寄与すると期待される。
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今後の研究の推進方策 |
本研究のひとつの課題は、研究分担者と共有する波形逆解析プログラムの改良である。前処理部については、すでに改良を終えている。今後、早期に逆解析プログラムの改良を行い、研究会において研究分担者と議論を行い、プログラムの共有版の作成を完了する予定である。さらに、改良したプログラムの試行を行い、主要な平野部での地盤構造のモデル化を試みる。各研究分担者による担当地域での地震動および地盤のモデル化研究については、引き続き継続し、関連データを蓄積する。これらの成果を研究会において議論し、今後の研究の展開に役立てる。また、必要に応じて、研究分担者が共同で現地調査を行うことも考える。
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