研究課題/領域番号 |
22H00237
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分23:建築学およびその関連分野
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
伊藤 一秀 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (20329220)
|
研究分担者 |
久我 一喜 九州大学, 総合理工学研究院, 助教 (60905727)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
42,120千円 (直接経費: 32,400千円、間接経費: 9,720千円)
2024年度: 13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
2023年度: 17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
|
キーワード | in silico human model / CFD / 室内空気質 / 生体防御反応 / 経気道曝露 / Host Cell Dynamics / Inhalation Exposure / Respiratory Infection / Thermo-regulation / Indoor Air Quality |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,建築学・工学と医学の知見を統合し,in vivo,in vitro試験の代替ポテンシャルを有するin silico人体モデルの可能性を追求する.特に,経気道感染に伴う生体防御反応を数値的に予測可能なin silico人体モデルと環境解析手法を高度に統合し,感染リスク・健康影響の可視化手法を確立することで,in silico人体モデルを中心とした空気環境設計法の有効性を追求する.
|
研究実績の概要 |
(2-1) 生体防御反応モデル(体内感染症数理モデル)のパラメータ同定:各細胞に対する感染確率,抗ウイルス効率,移行率,クリアランス等のモデルパラメータをin vivo,in vitro実験データよりデータベース化した.最新の報告例の多いSARS-CoV-2を対象としたHost Cell Dynamics Model (宿主細胞ダイナミクスモデル)を構築し,モデルパラメータを同定した上で,2022年度に作成したin silicoモデルに実装した. (2-2) 経気道曝露による感染リスクの可視化手法の確立:感染性物質の気道内粘膜上皮への沈着は非定常・不均一な分布となり,特に感染性物質の沈着量が局大化する部位 (Hot Spot)は感染リスク制御の点で重要な情報となる.気道内の感染性病原物質輸送(繊毛運動による粘液輸送)と沈着,生体防御反応の統合解析手法を確立し,SARS-CoV-2含有飛沫・飛沫核による経気道曝露・感染シミュレーションを実施し,室内から人体細胞内までの非定常・不均一感染リスクを3次元可視化表示する手法を確立した. (2-3) in silico人体モデルを中核とした人体-室内環境系統合解析手法の確立:2022年度に開発したEWFモデルを気道モデルに実装した上で,咳による飛沫生成解析を建築空間を対象とした流れ場・温度場・湿度場の連成解析手法に統合した.さらに,感染性物質を対象としたEuler-Lagrange系の数値解析手法を統合することで,総合的な空気環境解析手法を確立した. (2-4)サーマルマネキンを用いて経気道曝露ならびに経皮曝露を想定した濃度場測定実験を実施し,in silico人体モデルを用いた曝露解析の予測精度検証用データを蓄積した.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
特に大きな変更点や問題無く,当初の研究計画に従って研究を推進している.既に,本研究に関連する研究分野ではトップジャーナルとなるComputer Methods and Programs in BiomedicineならびにBuilding and Environmentなどに複数の研究成果も公表されており,順調に研究が進展していると判断している.
|
今後の研究の推進方策 |
当初の件研究計画に従って順調に研究を推進していることから,今後も研究計画に従って着実に研究を推進する予定である.
|