研究課題/領域番号 |
22H00240
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分24:航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
永田 晴紀 北海道大学, 工学研究院, 教授 (40281787)
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研究分担者 |
添田 建太郎 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任研究員 (30795050)
脇田 督司 北海道大学, 工学研究院, 助教 (80451441)
KAMPS LANDON 北海道大学, 工学研究院, 特任助教 (70869502)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
42,250千円 (直接経費: 32,500千円、間接経費: 9,750千円)
2024年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2023年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2022年度: 14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
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キーワード | ハイブリッドロケット / 端面燃焼式 / 宇宙推進 / ロケット / 固体燃焼 / 端面燃焼 / 3D印刷 / 光造形 |
研究開始時の研究の概要 |
革新的ハイブリッドロケット技術を利用して、非常停止が可能な大推力ロケットを実現す る。提案者が発案し、研究を進める「端面燃焼式ハイブリッドロケット」は軸方向に無数の微小ポートを有する円柱形固体燃料を使用し、各ポートに酸化剤を流して出口に火炎を定在させる。これにより固体燃料は燃焼室圧力に比例する速度で軸方向に燃え進む。液体酸素供給により40気圧程度で燃焼させることが出来れば、適切な燃料-酸化剤比が得られ、固体ロケットをも凌ぐ大推力ハイブリッドロケットが実現出来る。本技術は燃焼中断が可能な高推力ロケットの実現に繋がり、有人宇宙輸送機用補助ロケットとして必須の技術となる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、革新的ハイブリッドロケット技術を利用して、非常停止が可能な大推力ロケットを実現することである。提案者が発案し、研究を進める「端面燃焼式ハイブリッドロケット」は軸方向に無数の微小ポートを有する円柱形固体燃料を使用し、各ポートに酸化剤を流して出口に火炎を定在させる。これにより固体燃料は燃焼室圧力に比例する速度で軸方向に燃え進む。液体酸素供給により40気圧程度で燃焼させることが出来れば、適切な燃料-酸化剤比が得られ、固体ロケットをも凌ぐ大推力ハイブリッドロケットが実現出来る。研究は「単ポート燃料の燃焼特性解明」、「ロケットモータの燃焼特性取得」、および「マルチポート燃料の造形最適化」から構成される。各項目の2023年度実績は以下の通りである。 単ポート燃料の燃焼特性:昨年度同様、光造形樹脂で作成した燃料試料を用いて燃焼実験を行った。圧力条件については昨年度に実施した20気圧を超える高圧条件での火炎移動速度取得には至っていないが、ポート内径について0.5 mmおよび2.0 mmの2種類でデータを取得し、ポート内径の影響を説明する燃焼モデルを構築した。 ロケットモータの燃焼特性:昨年度に引き続き、可視化燃焼器を用い、窒素ガス供給による圧力付加を用いながら20気圧までの圧力範囲で燃焼特性を取得した。 マルチポート燃料の造形最適化:光造形の照射エネルギーの分布を微調整し、靭性が高い新たな樹脂により高精度でマルチポート燃料試料を造形出来るようになった。2023年度からはこの燃料試料を用いてロケットモータの燃焼特性取得試験を実施している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
単ポート燃料の燃焼特性およびロケットモータの燃焼特性は2024年度までにデータ取得を完了の計画で、その目途は得ている。マルチポート燃料の造形最適化についてはほぼ許容可能な精度に到達したと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
単ポート燃料試料を用いた火炎伝播速度の計測は、R6年度中に目標とする圧力範囲(大気圧から40気圧まで)でのデータ取得を完了したい。ロケットモータの燃焼特性取得については2024年度からは窒素ガス供給を併用しない通常のロケットモータによる燃焼実験を行う。「マルチポート燃料の造形最適化」については、X線CT等を駆使し、更なる造形精度向上を目指す。R7年度まで継続的に取り組み、他のサブテーマに反映させる。
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