研究課題/領域番号 |
22H00359
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
安藤 弘宗 岐阜大学, 糖鎖生命コア研究所, 教授 (20372518)
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研究分担者 |
鈴木 健一 岐阜大学, 糖鎖生命コア研究所, 教授 (50423059)
木塚 康彦 岐阜大学, 糖鎖生命コア研究所, 教授 (20564743)
矢木 宏和 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 准教授 (70565423)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
42,380千円 (直接経費: 32,600千円、間接経費: 9,780千円)
2024年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2023年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2022年度: 14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
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キーワード | 細胞膜内層微小領域 / 糖鎖―糖鎖相互作用 / 分子プローブ / 超解像イメージング / ケミカルバイオロジー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、細胞膜に形成される一過性の分子複合体について焦点を当て、分子複合体の組成、形成のメカニズム、生物学的な役割を明らかにすることを目的としています。その為に、分子ツールを創製する合成化学を中核技術として、生物物理学、構造解析学、生化学を織り交ぜた方法により、細胞膜の分子の高精細な可視化、分子複合体の網羅的解析、分子構造の改変を行い、糖鎖、タンパク質、リン脂質間に働く相互作用とその意義を解明します。
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研究実績の概要 |
【研究目的1】細胞膜内層の微小領域の実像解明に向けて、PIP2の機能性プローブの合成を実施した。PIP2の細胞膜での動態への影響を最小限にするために脂質部分を非修飾としイノシトール部の水酸基に機能性官能基を導入したプローブを設計し、イノシトール部の修飾経路を検討した。その結果、位置選択的な水酸基保護を可能とする反応条件を見出すことができ、これを利用したPIP2イノシトール部のモデル化合物の合成において、一定の成果を得ることができた。 【研究目的2】糖鎖―糖鎖相互作用の様式と意義解明に向けて、ガングリオシド―ガングリオシド間のホモな糖鎖―糖鎖相互作用の一般性を検証するため、ガングリオシドの亜系列の内、ホモ相互作用を調査していない亜系列の蛍光プロ―ブを合成し、1分子イメージングにより有意にホモダイマーが形成されることを確認した。加えて、糖鎖部の水酸基がアセチル化されたガングリオシドの蛍光プローブの合成を検討し、酵素によるアセチル基転移反応を応用した合成経路を確立し、アセチル化ガングリオシド蛍光プローブの合成を完了した。また、N型糖鎖間のホモ相互作用およびN型糖鎖―糖脂質糖鎖のヘテロ相互作用を解析するためにN型糖鎖とセラミドを複合したキメラ糖脂質の合成を検討し、リンカーを介した糖鎖とセラミドの複合化に成功した。 【研究目的3】微小領域形成を強化したガングリオシドの開発に向けて、ガングリオシド糖鎖部分による細胞膜中でのガングリオシドホモダイマー化の阻害を検討した。ホモダイマーを形成するガングリオシドの糖鎖部分を添加することにより、細胞膜でのホモダイマーが阻害されることを確認し、微小領域形成能の評価系に有効な知見を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究目的1において、PIP2プローブの合成を本年度で完了する計画であったが、予想以上に難航しており、若干の遅れがあるが、前例のない分子プローブを開発する課題であるため初年度の遅延は想定内であり、致し方ないと考えられる。現在合成経路が確立しつつあることを踏まえると計画の進行に大きな影響を与えることはないと考えられる。他の目的については、計画通り進展している。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通り、三つの研究目的のための実験を実施する。なお、糖鎖―糖鎖相互作用の評価は細胞膜またはモデル膜での1分子観察を用いる計画であるが、さらに本研究課題では、ノンラベルの糖鎖-糖鎖複合体を観測する手法も検討し、多角的な糖鎖―糖鎖相互作用についての解析及び検証を行う予定である。 また、目的3においても糖脂質の糖鎖部分の修飾体による微小領域形成能の評価系を確立することで、糖脂質構造を合成することなく糖鎖部の修飾体の検討のみで強化した形成能を強化した糖鎖を見出し、実験を効率化する予定である。
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