研究課題/領域番号 |
22H00366
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
勝間 進 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (20378863)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
42,380千円 (直接経費: 32,600千円、間接経費: 9,780千円)
2024年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2023年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2022年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
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キーワード | ボルバキア / 性決定 / 遺伝子量補償 / アワノメイガ / Oscar / オス殺し / 共生 / チョウ目昆虫 / 共生細菌 / 性操作 / 昆虫 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、共生細菌であるボルバキアが宿主昆虫に感染したのち、細胞や個体の中でどのような過程を経て共生を成立させ、最終的に「オス殺し」を実行することができるようになるのかを解明する。これらの知見は、オス殺し因子を利用したチョウ目昆虫における新規性操作法やボルバキア逆遺伝学の確立という技術革新にもつながるものである。
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研究実績の概要 |
共生細菌であるボルバキアは昆虫の60%以上に感染していると考えられており、その宿主制御の巧みさも相まって「最も成功した寄生者」と言われている。ボルバキアは性操作・生殖操作を行うが、これらのうち実行因子とその分子機構が解明されているのは、細胞質不和合のみである。私たちは、カイコの性決定遺伝子の研究結果から、オス化と遺伝子量補償を担うMascがチョウ目昆虫における「オス殺し」ボルバキアのターゲットとなっていることを世界で初めて発見した。しかし、ボルバキア側の実行因子やその作用機序については、そのヒントすら得られない状況であった。本研究では、わたしたちが発見したオス殺し候補因子の機能を証明することで、ボルバキアがチョウ目昆虫においてオス殺しを引き起こすメカニズムを明らかにする。一方、ボルバキア感染における「場」と「時間」に着目した研究を行い、ボルバキアの宿主制御について、時空間的な理解を目指す。2022年度は下記の研究を実施した。 (1) ボルバキアオス殺し因子候補Oscarの発見と機能解析 ボルバキアオス殺し因子Oscarを発見し、それ単独で細胞と個体、両方においてオス化抑制を実行できることを証明した。また、Oscarがさまざまな種のチョウ目昆虫のMascを抑制できることを示した。 (2) オス殺しボルバキアゲノムの決定 オス殺しアワノメイガ、およびオス殺しアズキノメイガのゲノムを決定し、それらが非常に近縁であるが、ゲノムのリアレンジが起きていることを発見した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Oscar、およびオス殺しボルバキアゲノムに関する論文発表を行うことができ、他の研究計画も順調に進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
アワノメイガにおける性決定機構の解明を進め、ボルバキアの共生過程でOscarが発現することで失った本来の性決定システムを明らかにする。また、細胞レベルでボルバキアの感染と宿主応答について研究を進める。
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