研究課題
基盤研究(A)
現在,地球温暖化に伴う気温上昇により,世界各地で突発的な高温が頻度高く観測されており,イネ,大麦,トウモロコシ等のイネ科作物を中心に作物生産が不安定化している.開花期の高温はイネ科作物の受精過程に障害を来たし,収量にも影響を与えうる.受精についてはこれまで多くの研究蓄積があるものの,イネ科作物特有の受精,特に受粉に至る過程は未解明な点が多い.本研究では,微細なイネの花粉粒,雌蕊の細胞内の代謝変化を捉えることのできる計測法と電子顕微鏡を用いた細胞スケールの解析技術により,イネの受粉過程と高温応答を解明することで,高温下での栽培技術の開発と高温に強い新品種の育成につなげる.