研究課題/領域番号 |
22H00465
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
岡本 隆一 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (50451935)
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研究分担者 |
竹中 健人 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附講座講師 (10783368)
武部 貴則 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 教授 (20612625)
水谷 知裕 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (80632588)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
42,510千円 (直接経費: 32,700千円、間接経費: 9,810千円)
2024年度: 13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
2023年度: 13,910千円 (直接経費: 10,700千円、間接経費: 3,210千円)
2022年度: 15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
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キーワード | オルガノイド / 炎症性腸疾患 / 短腸症候群 / 多能性幹細胞 / 体性幹細胞 / iPS細胞 / グラフト |
研究開始時の研究の概要 |
炎症性腸疾患に代表される消化管難病はしばしば広汎な腸管機能欠損・不全を来し、患者QOLの恒常的・重篤な低下のみならず生命維持の危機を招く要因となる。本研究では研究代表者が独自に有する体性幹細胞由来腸上皮オルガノイドを臨床レベルで培養・移植する技術と任意のサイズ・形状で「管腔機能」を有する臓器が創出可能なiPS細胞由来腸オルガノイドの誘導・作成技術を統合し、あらゆる消化管難病の治療に応用可能な統合オルガノイド医療の基盤技術開発を実施する。本研究の実施により消化管難病に起因する広汎な腸管機能欠損を恒久的に解決可能な新規治療体系の確立が期待できる。
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研究実績の概要 |
本課題では研究代表者らが実施してきたオルガノイドに関する技術を統合し、広汎な機能喪失を伴う炎症性腸疾患等の消化管難病に対し統合オルガノイド医療 (Integrated Organoid Medicine)を提供可能な基盤技術の開発を目的とし研究開発を実施している。当初計画に従い、本年は「ハイブリッド型腸グラフトの作成・誘導に適した腸上皮オルガノイドの探索と培養法開発」および「ハイブリッド型・非ハイブリッド型iPS細胞由来腸グラフト作成法の開発」を課題に挙げ、各々研究を実施した。その結果、以下の様な成果を得ている。1) クローン病及び潰瘍性大腸炎患者より、それぞれ小腸・大腸由来オルガノイドの樹立を実施した。この際、用いるマトリックス条件に応じて要求される増殖因子が異なることが確認された。また小腸及び大腸よりオルガノイド樹立を行う際に高効率の増殖特性が得られる新規の培養条件を各々同定した。2) ハイブリッド型・非ハイブリッド型iPS細胞由来腸グラフトの作成に際し、必要となる間葉系細胞の誘導・培養法を確立した。同技術と基盤とし、腸上皮を構成する中・後腸スフェロイドと独立した培養系を用いて各々分化誘導を行い、一定系譜への方向付けを行った後に再構成する手法の条件検討を進め、安定して再構成が可能な手法を確立した。3)前記方法で樹立した非ハイブリッド型iPS細胞由来腸グラフトについて、確立済みの方法で超免疫不全マウスの腸間膜に移植・生着させることにより、全層性の腸管組織へと成熟し得ることが確認された。また、同移植系が腸グラフトの生体内成熟を評価する上で安定して運用可能な手法であることも確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画における患者由来腸上皮オルガノイドの樹立・特性解析や非ハイブリッド型iPS細胞由来腸グラフト作成において複数の新規技術が確立し、新規知見が得られており、当初計画に沿って概ね順調に進捗していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度計画は概ね順調に推移していることから、当初計画に沿い、次年度以降は引き続き「ハイブリッド型・非ハイブリッド型腸グラフト移植による生体腸管機能の再獲得による消化管難病治療に関する基盤技術開発とProof-of-Concept(POC)の獲得」を行う計画である。
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