研究課題/領域番号 |
22H00510
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
駒木 文保 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (70242039)
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研究分担者 |
諸星 穂積 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (10272387)
村松 正和 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (70266071)
田中 冬彦 大阪大学, 全学教育推進機構, 教授 (90456161)
奥戸 道子 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教 (90887564)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
41,860千円 (直接経費: 32,200千円、間接経費: 9,660千円)
2024年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2023年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2022年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
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キーワード | ベイズ予測 / 統計モデル / 理論構築 / 情報幾何 / 点過程 / 多変量解析 |
研究開始時の研究の概要 |
統計モデルに基づく予測についての統計的決定理論の構築と、それに基づく統計モデリングとデータ解析手法の開発を行う。特に、無限次元のパラメータ空間を有限次元の部分空間と残りの次元に分解して考えることにより、今まで十分に扱えなかった無限次元の問題でのインプロパーな事前分布に基づく許容的な推定や予測について議論することができる。理論的に保証された方法を用いたデータ解析を行う計算統計学的手法を開発するとともに、無限次元統計モデルに基づく開発した手法を用いた脳科学におけるデータなどの実データ解析を行う。
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研究実績の概要 |
本研究課題では,統計モデルに基づく予測に関する統計的決定理論の構築とそれに基づく統計モデリングおよびデータ解析手法の開発に焦点を当て,研究を進めている.まず,脳神経科学など非常に広い応用分野で重要となる高次元多変量正規分布の分散共分散行列の予測の重要性に着目した研究を行なった.Wishart分布のベイズ予測分布を Kullback-Leibler ダイバージェンスを用いて評価するとき,Wishart分布族の特性を利用してベイズ予測分布のリスクを分解する手法を提案した.さらに,標準的な無情報事前分布を含む新たな事前分布族を導入し,標準的な無情報事前分布に基づくベイズ予測分布の性能と比較して,無情報事前分布を優越する事前分布の存在を明らかにした.これらの成果は学術論文として発表されている.さらに,脳神経科学・地震学などで重要となる点過程のデータ解析において基本となる,ガンマ分布と逆ガウス分布モデルに着目した.これらのモデルにおける予測密度について研究を進め,これらのモデルにおいては正規モデルやポアソンモデルで重要な役割を果たしているベイズ予測とパラメータ推定の基本的な関係が成り立たないこと.及び対応するレヴィ測度の推定が重要な役割を果たしていることを示すとともに,レヴィ測度の情報幾何学の構想について国際会議で発表を行った.これらの成果は、統計モデリングとデータ解析の分野における、複雑なデータ構造を持つ問題の予測を改良する指針を与えている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
応用上重要な統計モデルに基づくベイズ予測についての理論的結果が得られたのとともに,点過程モデルにおけるベイズ予測とレヴィ測度の関係,レヴィ測度の情報幾何の構築について新たな方向性が見出されたため..
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今後の研究の推進方策 |
高次元,無限次元の統計モデルのベイズ予測について研究を進める.特に点過程モデルのベイズ予測とレヴィ測度の情報幾何学の理論研究を進めると共に,統計モデリングに基づくデータ解析に結びつけることを目指す.
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