研究課題/領域番号 |
22H00522
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 (2024) 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所 (2022-2023) |
研究代表者 |
谷 誠一郎 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (70396183)
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研究分担者 |
森前 智行 京都大学, 基礎物理学研究所, 准教授 (50708302)
森 立平 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 准教授 (60732857)
西村 治道 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (70433323)
七島 幹人 東京工業大学, 情報理工学院, 助教 (90855222)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
40,560千円 (直接経費: 31,200千円、間接経費: 9,360千円)
2024年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
2023年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 計算資源 / 量子計算 / 計算理論 / 量子計算複雑さ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,「使用可能な量子計算資源量(例:量子メモリ,量子通信)に制約がある」という現実的な状況下において,量子計算の理論基盤を創出する. さらに,その成果を通じて,量子優位性(古典計算機に対する性能優位性)を発揮できる応用分野の開拓,及び,主要な問題に対して量子優位性を担保するために必要な量子計算資源量の明確化を目指す.
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研究実績の概要 |
量子計算を使用する上で本質的になると予想される3つの分野(委託量子計算・分散量子計算・単体量子計算)について研究を進めた. 委託量子計算分野に関しては,セキュリティの基礎となる,一方向性関数,コミットメント,電子署名等に関する成果を得た.具体的には,古典暗号の場合は一方向性関数が最も基礎的な仮定であるが、量子を用いた暗号の場合は必ずしもそうではないことを示した。特に、量子通信をもちいたコミットメント、電子署名について、一方向性関数よりも弱い仮定と考えられている疑似ランダム量子状態を用いて構成した。また、古典では構成方法が知られていない仮定から公開鍵暗号を構成する方法を提示し,さらに,コミットメントの安全性の等価性を示した。 分散量子計算の分野では,量子非対話型証明および量子対話型証明についてネットワーク上に量子計算機が分散的に存在するような環境(分散的環境)での研究を進めた.分散型量子対話型証明においては通常の分散的でない場合と同様に,一般的なプロトコルを定数ラウンドのプロトコルに変換する方法を示すことができた.また分散型量子非対話型証明においては量子状態生成の検証という新しい文脈で効率的なプロトコルを開発した. 単体量子計算の分野では,グラフ彩色問題に対する指数時間量子アルゴリズムを開発した。現在知られている最速の古典アルゴリズムは n 頂点グラフの彩色数の計算に Ω(2^n) 時間かかる。本研究では O(1.914^n) 時間の量子アルゴリズムを開発した。また、無線通信における最適化問題を効率的に解く量子アルゴリズムを提案した。さらに,使用可能な量子メモリ量に制限がある場合において,ポストセレクションを任意のタイミングで許しても,計算の最後にのみ許した場合と比べて計算能力に変わりがなく,量子メモリ量の制限が計算能力に本質的に大きな影響を与えることを示す結果を得た.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各研究項目において,計画していた検討が順調に進んでいるため.
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今後の研究の推進方策 |
引き続き3つの主要分野(委託量子計算,分散量子計算,単体量子計算)に対して,組織的かつ分野横断的に研究を進めていくため,必要に応じて,ミーティングを実施するなどして,議論を深めていく.また,量子計算処理を効果的にサポートする古典計算理論の強化も行っていく.さらに,本課題の分担者以外の専門家とも必要に応じて交流・議論を行い,本課題の研究を効率的に推進していく.
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