研究課題/領域番号 |
22H00535
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
堤 直人 京都工芸繊維大学, その他部局等, 特定教授 (50172036)
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研究分担者 |
ボワズ ジャキン 京都工芸繊維大学, 新素材イノベーションラボ, 特任准教授 (00726325)
山口 雅浩 東京工業大学, 工学院, 教授 (10220279)
木梨 憲司 京都工芸繊維大学, 材料化学系, 准教授 (30513543)
山本 健詞 徳島大学, ポストLEDフォトニクス研究所, 教授 (70402469)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
42,900千円 (直接経費: 33,000千円、間接経費: 9,900千円)
2024年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2023年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2022年度: 24,310千円 (直接経費: 18,700千円、間接経費: 5,610千円)
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キーワード | 書き換え型ホログラム / 広視野角 / 大画面 / フォトリフラクティブポリマー / フォトポリマー / 書換え型ホログラム / 大面積 / アゾベンゼンカルバゾールフィルム / フリンジ印刷 / 計算機合成ホログラム(CGH) |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、4KのSLM上のCGHを1/10縮小投影してフォトポリマーフィルムにタイル印刷して広視野角のマスターホログラムを連続作製し、そのマスターホログラムを大画面フォトリフラクティブポリマーデバイスへ波面印刷する、この分野で課題とされてきた大画面実時間ホログラフィ技術を構築する。本研究の成果により今後のホログラフィによるフルカラー立体動画や一層の奥行き感のある大画面立体映像が期待される。
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研究実績の概要 |
1.書き込み波長:532 nm、読み出し波長:633 nmに対応するポリビニルカルバゾール(PVCz)をベースとして、非線形光学色素(7-DCST)、可塑剤(ECz)、増感剤(TNF)を入れたフォトリフラクティブポリマーを作製した。 2.フレネル回折の公式を用いて空間距離の異なる箇所に浮かび上がる「KIT」と「□」の計算機合成ホログラム(CGH)を作成した。 3.作製したフォトリフラクティブポリマーに532 nmのレーザー光による2光束干渉でCGHを書き込み、ブラッグ条件で、読み出し光633 nmのレーザーで空間的に異なる距離に「KIT」と「□」を別々に読み出した。静止画の3D再生に成功した。 4.動的3Dディスプレイへの展開:動画3Dの記録と再生を試みた。角度を変えた6枚の画像のそれぞれのCGHを作成した。CGHを連続でフォトリフラクティブポリマーに記録しながら再生を試みたが、フォトリフラクティブポリマーの応答性の遅さのためにうまく再生できなかった。今後は30フレーム/秒のビデオ速度に応答するトリフェニルアミン系のフォトリフラクティブポリマーで動画3Dの記録と再生に再挑戦する予定である。 5.アゾベンゼンカルバゾールフィルムとフリンジ印刷とを用いて、SLM(ピクセルピッチ:8μm)に投影したCGHを10分の1に縮小投影(フィルム上での画素ピッチ:0.8 μm)してアゾフィルムに4分割したCGHをタイル印刷して大判のマスターホログラム(5mmx5 mm)を作製した。 6.タイル印刷の際に、タイル間の距離の最適化が必要である。タイル間の距離D;を2.00 ~ 4.00 mmと変化させたところ、D=3.10 mmで輪郭が最も鮮明になった。この結果、シングルショットより大きな像(4倍)が再生できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
マスターホログラムのサイズを50 mmx50 mmに拡張する。この時点での視野角は20°である。次に作製したマスターホログラムからのCGHを2分の1の縮小投影でフォトリフラクティブポリマーに2光束を用いる波面印刷して、視野角40°のホログラム3次元像を再生する。 さらに視野角や視域角などホログラム再生に大きく影響を与える物性 を定量化していき、波面印刷の光学系の最適化を図っていく。 フリンジ印刷に4KのSLMを導入して、SLMのピクセルピッチを3.74 μmへと小さくして、10分の1縮小投影でフォトポリマー上での画素ピッチを0.374μmと0.5μm以下を達成させ、45°以上の広い視野角のホログラフィックディスプレイを達成させていく。 研究成果を国際会議で発表し、国際的な学術 誌で公表していく。さらに、ニュースリリースなどを積極的に活用する。
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