研究課題/領域番号 |
22H00552
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分62:応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山田 政寛 九州大学, データ駆動イノベーション推進本部, 教授 (10466831)
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研究分担者 |
合田 美子 熊本大学, 半導体・デジタル研究教育機構, 教授 (00433706)
谷口 雄太 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 准教授 (20747125)
大久保 文哉 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (40608824)
Lu Min 秋田大学, 理工学研究科, 助教 (60750007)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
42,380千円 (直接経費: 32,600千円、間接経費: 9,780千円)
2024年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2023年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2022年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
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キーワード | ラーニングアナリティクス / デジタル教材配信 / メタ認知 / 自己調整学習 / 社会認知理論 / 社会共有調整学習 / 探求の共同体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は学習行動の改善を目的に, 学習効果を高めることを実証した教育・学習理論に基づいて、学習行動を連続性のある行動として捉え、学習行動の改善モデルの構築を行う。 そのモデルに従い、学習分析基盤の開発・評価を行う。この評価結果を踏まえて、学習行動の改善を促進させるための学習データ分析基盤のデザインモデルの構築を行う。
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研究実績の概要 |
2022年度では学習成果を高め、メタ認知行動が高くなる学習行動パターンの抽出、ならびにデジタル教材配信基盤について、その結果や操作性について課題がある点に基づいて改修を行った。メタ認知行動が高くなる学習行動の抽出は実際の授業にて行った。メタ認知については授業前にメタ認知尺度”Metacognition-Awareness Inventory(MAI)”を使用して収集した。その事前状態の高低で群分けし、学習行動の差について検討を行った。メタ認知高低群の分け方としては、MAIの合算得点についてZ得点を算出し、そのZ得点についてクラスター分析を行ったところ、2クラスターとなり、プラスになっているクラスターをメタ認知高群、マイナスになっているクラスターを低群とした。その高低群、ならびにスコアとの相関、また平均が1以上である学習行動を特定したところ、自分の理解状況を把握できる学習行動(わかったことを示す機能の利用)や自分自身の学習行動をモニターする機能の利用が低群と比べ統計的有意に多く、成績と正の相関があることが示された。 システム改修においても、デジタル教材配信基盤における、自分自身の理解状況を多様に記録できるような形で設計し、実装し直した点、読み込みスピードが遅い点などを改修し、2023年度4月より利用できるようにデプロイを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
メタ認知や成績に影響する学習行動の特定ができたこと、ならびにその行動のトリガーを分析する算段がつき、モデルの抽出に向けて、順調に進んでいる。ならびにシステムの改修も計画通りに行っているため。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度には2022年度で抽出した学習成果を高めると同時にメタ認知が高くなる学習行動パターン、デジタル教材配信基盤を用いて、学習分析基盤の開発、ならびに形成的評価を行う。まずデジタル教材配信基盤の形成的評価については2023年度春学期の授業を用いて、心的データと行動データを紐付けて分析を行う。夏学期に行う別の授業では分析基盤のプロトタイプ評価を行う予定である。評価方法は春学期と同様に行う。本年度後半では収集したデータ分析、分析結果の精査、システム改修へ展開を行う予定である。また、2022年度の研究が順調に進んだため、知見の平行展開に向けた開発、関連組織への交渉もスタートさせ、2023年度中へ外部で展開する目星をつけることを目指す。
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