研究課題
基盤研究(B)
物質やエネルギーの流れによって物体や分子が回転する現象は,風車から1分子モーターまで様々なスケールで見られる。これらの仕組みは必ずしも単純ではなく,機構の解明と制御は,エネルギー変換の観点からも重要な研究課題である。本研究が対象とするのは,カイラルな(右手と左手のように鏡に映すと元と重なり合わない)分子でできた液晶に熱流をながすと,液晶分子が集団で一方向回転する現象である。本研究では,この逆現象―分子を回転させて熱を輸送する―を実現し,分子回転と熱の流れがどのような仕組みで変換されるかを解明する。またこれを利用して,液体内部の温度(勾配)分布を高精度で検出するデバイスを製作する。