研究課題/領域番号 |
22H01469
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
村上 義信 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10342495)
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研究分担者 |
武藤 浩行 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20293756)
穂積 直裕 公益財団法人名古屋産業科学研究所, 研究部, 上席研究員 (30314090)
川島 朋裕 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70713824)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
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キーワード | 静電吸着法 / 六方晶窒化ホウ素 / 熱可塑性ポリイミド / 放熱性コンポジット絶縁材料 / 放熱性と電気特性 / コンポジット材料 / 放熱性 / 電気絶縁性 / 放熱絶縁板 / 電気的特性 / 放熱特性 |
研究開始時の研究の概要 |
薄板化などの要求からセラミクスに変わる高放熱特性と許容可能な電気絶縁特性の両方の特性を兼ね備えた材料の開発が急務となっている。静電吸着法は従来の混合法と比較して電気的・機械的弱点部となりやすい充填材同士の接触を排除できる。代表者らがもつ特許等を用いて、高い電気絶縁性と高い放熱特性をもつ革新的な放熱性コンポジット絶縁板を開発する。また、電気絶縁性、熱伝導率などの物性、ならびにそれらの相互関係等も学術的観点から明らかにし、工学的要求である大面積化等の解決も図る。最も要求性能が高い自動車用パワーモジュールにも適用可能なコンポジット絶縁板を各種基礎物性の解明を通して開発する。
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研究実績の概要 |
低コスト化による薄板化などの要求からセラミックスに変わる放熱特性と絶縁特性の両方の特性を兼ね備えた新たなる材料の開発が急務となっている。当該研究では製法が簡単、スケールアップも用意、熱可塑性高分子においてもコンポジット材料の作製ができるなどの特徴をもつ静電吸着法を用いて放熱コンポジット絶縁板を作製した。絶縁破壊の強さ、熱伝導率などの物性、ならびにそれらの相互関係等も明らかにし、最も要求性能が高い自動車用パワーモジュールにも適用可能な放熱コンポジット絶縁板を静電吸着法を用いて創製することが当該研究の目的である。主な成果以下の通り。 (1)有限要素法を用いた熱伝導の数値計算:コンポジット試料の熱伝導率の実測値と数値計算結果を比較検討した結果、hBNの粒径が小さいCMP13試料においては概ね両者は一致するものの、hBNの粒径が大きいCMP45試料においては、実測値においては配向に傾きがあること(低hBN含有率)やパーコレーションの影響(高hBN含有率)などから両者の差は大きくなることがわかった。 (2)銅板との接着強度の評価:コンポジット試料と銅板との接着強度をプリンカップ試験を用いて評価した。hBN粒子が厚さに対して平行に配向しているCMP試料の接着強度は垂直に配向しているCMV試料のそれに比べ、アンカー効果により高くなる。 (3)電流電荷積分法による移動・蓄積電荷量の測定:厚さに対してhBNが平行に配向したCMP試料の移動・蓄積電荷量は垂直に配向したCMV試料のそれに比べ、伝導パスが短くなるため、多くなることがわかった。 (4)XRDを用いたhBNの配向度合いの評価:XRDを用いてコンポジット試料表面におけるX線回折を評価した。その結果、X線回折によりhBNの配向度合をある程度評価することができるとこが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通りに進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
今後はhBNの粒径や厚さを変化させることにより、更に基礎特性(放熱特性と絶縁性)を向上させたコンポジット試料の開発する。数値計算や実験結果の比較から、各種コンポジット材料の物性を学術的に明らかにする予定である。
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