研究課題/領域番号 |
22H01522
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
土屋 雄司 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (50736080)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
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キーワード | 超伝導体 / 近接効果 / ダイオード / 非相反伝導 / 磁束ピンニング / 高温超伝導 / 超伝導ダイオード / 磁束量子 / 超伝導 / 渦糸 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、超伝導ダイオードを創出し整流効果の起源である表面バリアを制御することを目的とする。背景として抜本的な省エネルギーを実現する超伝導電力機器の開発に向けて低消費電力で整流動作する超伝導ダイオードの開発が期待される。その軸として、申請者らが開発した超伝導ダイオード特性について、整流効果の起源である表面バリアを制御することでダイオード特性を向上する。計画している研究項目は、(A)格子不整合による表面バリア低減、(B)近接効果による表面バリア低減、(C)磁気接合による表面バリア低減の3つである。
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研究実績の概要 |
本研究では、超伝導ダイオードを創出し整流効果の起源である表面バリアを制御することを目的とする。背景として抜本的な省エネルギーを実現する超伝導電力機器の開発に向けて低消費電力で整流動作する超伝導ダイオードの開発が期待される。その軸として、申請者らが開発した超伝導ダイオード特性について、整流効果の起源である表面バリアを制御することでダイオード特性を向上する。 本年度は、近接効果による表面バリア制御による超伝導ダイオード特性の向上を行なった。磁場中における超伝導薄膜表面の表面バリアに注目し、パルスレーザー蒸着における酸素分圧やレーザーエネルギー密度を変化させて配向層付き金属基板上のYBCO薄膜の作製を行い、臨界電流の非対称性の変化を評価した。また、スパッタリングを用いて10-1000 nm膜厚の金属蒸着を行い、超伝導-金属2層構造を作製し、その超伝導ダイオード特性を評価した。金属薄膜の成膜によって、臨界電流非対称性は正に変化した。これは、超伝導-金属薄膜界面における表面バリアが増強されたことを示唆している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、(A)格子不整合による表面バリア低減、(B)近接効果による表面バリア低減、(C)磁気接合による表面バリア低減の3項目の実施を予定している。本年度は主に項目(B)について研究を実施した。磁場中における超伝導薄膜表面の表面バリアに注目し、パルスレーザー蒸着における酸素分圧やレーザーエネルギー密度を変化させて配向層付き金属基板上のYBCO薄膜の作製を行い、臨界電流の非対称性の変化を評価した。また、スパッタリングを用いて10-1000 nm膜厚の金属蒸着を行い、超伝導-金属2層構造を作製し、その超伝導ダイオード特性を評価した。金属薄膜の成膜によって、臨界電流非対称性は正に変化した。これは、超伝導-金属薄膜界面における表面バリアが増強されたことを示唆している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、(A)格子不整合による表面バリア低減、(B)近接効果による表面バリア低減、(C)磁気接合による表面バリア低減の3項目の実施を予定している。来年度は、項目(A)及び(B)について研究を実施する予定である。特に、項目(B)について2022年度にてスパッタリング装置を立ち上げたため、当該装置を用いて精密に金属-超伝導界面の状態を制御することで表面バリアの増強を行う予定である。
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