研究課題/領域番号 |
22H01595
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
武若 聡 筑波大学, システム情報系, 教授 (80202167)
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研究分担者 |
岡辺 拓巳 三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (50464160)
延原 肇 筑波大学, システム情報系, 教授 (80359687)
伴野 雅之 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 港湾空港技術研究所, グループ長 (80549204)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
2023年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 砂浜地形 / リモートセンシング / 漁船ビッグデータ / UAV / 海岸地形 / 沿岸流 / 砂浜の地形 |
研究開始時の研究の概要 |
土砂を流域から海域まで連続的に管理することは河川・海岸工学分野のコンセンサスである.これを実現するために,高頻度・高分解能の海岸地形データの蓄積,これに基づく漂砂フラックスの評価を行う.(1) 様々な分解能とカバレージの地形データを融合させて高頻度・高分解能の海岸地形データ生成,(2) 生成された地形―データに基づく地形変動の,単なる現存量(ストック)としてではなく,移動量(フラックス)として理解することを行う.これは高度な土砂管理を実現するためのツールとなる.具体的には,漂砂系内の土砂フラックスの時空間分布が常に把握され,侵食域が拡大する前の土砂補給,侵食発生後の回復の診断等が可能になる.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は土砂管理を流域から海域まで連続的に行うための沿岸漂砂フラックス評価システムの構築である.そのために(1) 様々な分解能とカバレージの地形データを融合させて高頻度・高分解能の海岸地形データを生成し,これに基づき (2) 海域の侵食を含む地形変動を,単に現存の量(ストック)として捉えるのではなく,移動量(フラックス)として説明することを目指す.研究は鹿島灘の内,十分な砂浜幅がある鹿島港から波崎漁港の16kmの区間を対象に展開する.観測内容は,漁船ビッグデータ生成,観測桟橋におけるリモート観測,UAVによる沿岸地形の計測であり,これらを総合的に解析して砂移動を評価する.
これに向けて2022年度は以下を行なった;■ 漁船ビッグデータ鹿島灘への展開:鹿島灘沿岸の漁業協同組合より測深データ提供の協力依頼をとりつけ,機器を試験的に装着した.また,機器を多数の漁船に取り付け,協力を得る目処をたてた.■ 観測桟橋においてXバンドレーダ,電波流速計観測を実施した.波浪の伝播状況,時々刻々の水際位置を収録し,また,沿岸流速を六か月以上にわたり連続的に計測することに成功した.■ UAV による鹿島灘南部の汀線位置と後浜地形の推定に向け,専用UAVの設計,試作を行なった.鹿島灘南部(鹿島港~波崎漁港)の間の砂浜(延長約16 km)をUAVにより撮影し,汀線位置と後浜地形をSFM解析により推定することが目標であるが,その内1.5km区間の計測を行い,一定の精度で地形を計測できる目処がたった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
年度当初に策定した研究計画で未実施の項目は無い.着手した研究項目の内,UAV による海岸地形観測の進捗がやや遅れているが,これは計画当初になかった国のドローン規制の強化による影響がある.この他の研究項目はおおよそ研究計画に沿って進捗している.
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今後の研究の推進方策 |
2023年度の研究計画に沿って研究を進める.UAV の実施進捗は国のドローン規制に対応させる.具体的には,計測実施時の監視体制の見直し,飛行ルートの工夫などである.他の研究項目については,データ収集を確実に行い,砂の移動を評価するダイナミックスの解析を行う.
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