研究課題/領域番号 |
22H01989
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 (2023) 京都大学 (2022) |
研究代表者 |
有川 敬 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (70598490)
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研究分担者 |
片山 郁文 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (80432532)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2023年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | テラヘルツ / 共鳴トンネルダイオード / シングルショット |
研究開始時の研究の概要 |
電波と光の境界領域であるテラヘルツ周波数帯の電磁波は、この30年間の発展により新しい学問領域や応用展開を切り開きつつある。これまでこの分野を牽引してきたのは、フォトニクス技術によるテラヘルツ帯全域をカバーする広帯域なパルス光源であった。しかしこの方式は高性能である一方、高価で専門知識が必要な大型システムであるため、特に応用面で広く普及することはなかった。本研究では、小型で簡便な電子デバイス、すなわちエレクトロニクス技術による広帯域テラヘルツパルス発生技術の研究を行う。具体的には、共鳴トンネルダイオードを用いた発振器にレーザー技術の概念を導入し、従来技術の限界を超えた広帯域パルス光源を実現する。
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研究実績の概要 |
今年度は以下の3つの課題に取り組んだ。
・回路内キャビティデバイスの試作と動作確認:広帯域発振する共鳴トンネルダイオード発振器を実現するため、発振回路内にキャビティ構造を持つデバイスの設計、試作を行った。様々な種類の構造を持つ多数のデバイスを作成し、その一部で発振動作を確認することができた。新たな構造のデバイスで発振が確認できたことは今後の広帯域発振実現に向けて重要なステップである。 ・モード同期メカニズムの理解推進:広帯域発振メカニズムを理解するため、モード間隔のキャビティ長依存性を詳細に調べた。その結果、レーザーキャビティで期待される単純な逆数の関係にはなっていないことが明らかになった。実験結果の一部は弱いフィードバックを実効的に取り入れた等価回路モデルで説明できることが明らかになった。これは共鳴トンネルダイオードテラヘルツ発振器のモード同期メカニズムがレーザーと同様なのかを理解する上で重要な結果である。 ・シングルショット法による電場計測:発振状態を評価するのに必要となるシングルショット計測技術を共鳴トンネルダイオードテラヘルツ発振器に適用するための検討実験を行った。予備実験として高出力なインパットダイオード(発振周波数約150 GHz)を用い、出力電場をシングルショット検出することに成功した。低出力な共鳴トンネルダイオードテラヘルツ発振器に適用するためには計測システムの改良が必要であることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた上記3つの課題について着実に進展が見られたため。
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今後の研究の推進方策 |
・キャビティ構造の最適化による広帯域化 未評価の試作デバイスを評価し、広帯域発振を実現するための回路内キャビティ構造の最適化を行う。 ・モード同期メカニズムの理解とその活用による広帯域化、及び短パルス生成方法の探索 引き続きモード同期メカニズムの理解を進め、広帯域化および短パルス生成方法の探索を行う。 ・シングルショット計測技術の高感度化 計測システムの高感度化を行い、共鳴トンネルダイオードテラヘルツ発振器の出力電場計測を実現する。
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