研究課題/領域番号 |
22H02680
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
金尾 太輔 山形大学, 理学部, 助教 (40758421)
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研究分担者 |
ブギーニョン トマ 沖縄科学技術大学院大学, 進化ゲノミクスユニット, 准教授 (40817558)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
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キーワード | 好白蟻性 / 多様性 / 進化 / 共進化 / 系統関係 |
研究開始時の研究の概要 |
シロアリの巣に特異的に見られる好白蟻性ハネカクシは、シロアリ社会への適応や分布拡大に伴う地理的隔離、寄主転換など、多くの進化イベントを経験して多様化したと考えられる。本研究は、ヒゲブトハネカクシ亜科に属する複数の好白蟻性系統と寄主シロアリとの共進化の歴史を推定して比較することで、個々の進化イベントがハネカクシの多様化に与えた影響を明らかにする。進化史の推定では、大規模なDNA情報や外部形態に加えて、筋肉構造や生殖器官などの形態情報を考慮することで、好白蟻性ハネカクシの生態面の進化についても考察する。また、これらの成果を基に本亜科の分類体系に新たな基準を提案する。
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研究実績の概要 |
令和4年度は、研究対象の標本を得るためのサンプリングとDNA実験、およびマイクロCT装置によるハネカクシの内部形態の3D画像の構築を実施した。 サンプリングは、系統解析を実施する上で不可欠な自由生活性ハネカクシを得るため、北海道や沖縄などの国内複数地点で野外調査を実施した。また、インドに1ヶ月間滞在し、南北2地点において好白蟻性ハネカクシのサンプリングを行うとともに、共同研究を行う3機関に赴き研究相談・発表を行った。 DNA実験では、これまでに得られた自由生活性・好白蟻性ハネカクシと寄主シロアリのDNAを抽出し、ショットガンシーケンスによって各サンプルのミトコンドリアゲノムをアセンブルした。現在までに、この10年間で集めた全ての好白蟻性ハネカクシについてDNA抽出を終えてライブラリの作成を進めており、ミトコンドリアゲノムについても順調に配列が得られている。並行して寄主シロアリについてもシーケンスを行っており、現在はアセンブリ作業を進めている。 ハネカクシの内部形態の観察では、ヒゲブトハネカクシ亜科の主要な複数の好白蟻性系統とこれらに近縁な自由生活性ハネカクシについてマイクロCT撮影を実施した。撮影を行ったサンプルについてはすでに3D画像の構築を進めており、特に胸部の内部構造に着目して着色作業を行なった。現在は腹部の内部形態の着色作業を進めている。 ここまでの成果の一部については、2022年7月に開催された国際昆虫学会において口頭発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
サンプリング・DNA実験・マイクロCT撮影と3D画像の構築の全てにおいて計画通りの進捗が得られたため。また、令和5年度についても、すでに海外における野外調査の予定が固まっており、問題なく研究を遂行できるため。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度に引き続き、サンプリング・DNA実験・マイクロCT撮影と3D画像の構築を実施する。 サンプリングについては、日本国内において自由生活性ハネカクシを得るために野外調査を継続するとともに、オーストラリアでも調査を実施する。DNA実験については、サンプリングで得られた標本のDNAを順次抽出するとともに、ライブラリの調製とシーケンスを進める。また、すでにミトコンドリアゲノムの配列が得られたサンプルについては、アライメントとアノテーションの作業を進める。内部構造の観察については、令和4年度に得た主要なハネカクシ系統のデータを用いて、腹部の内部構造の3D画像の構築と着色作業を進める。
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