研究課題/領域番号 |
22H02876
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田鍬 修平 大阪大学, 感染症総合教育研究拠点, 特任准教授(常勤) (20513493)
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研究分担者 |
七戸 新太郎 大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (80737148)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | Hsp70 / コシャペロン / フラビウイルス / シャペロン / JDP / NEF / SFTSV / 蛋白質品質管理 |
研究開始時の研究の概要 |
”蛋白質”が”蛋白質”であるために、正しく畳まれ続けなければならない。 細胞が持つ蛋白質の品質維持を制御する因子群(Protien quality control machinary:PQC)の機能破綻は神経変性疾患などの重篤な蓄積・変性疾患を引き起こす。 細胞内感染細胞であるウイルスは様々な細胞の機能を盗用して自己増殖を達成するが最近の研究からウイルスが種々のPQCを利用することが明らかとなってきた。 本研究では多様なウイルスの多様な増殖段階に対応する細胞のPQCを網羅的に解析し、ウイルスによるPQCの機能分類を試みる。
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研究実績の概要 |
ウイルス複製に関与する宿主蛋白質品質機構の要であるシャペロンのうち、heat shock protein(Hsp)70 (13種)、そのコシャペロンであるJ-domain protein (JDP)(46種)とNucleotide exchange factor(12種)にGFPを融合させた発現プラスミドライブラリを構築した。このプラスミドを哺乳動物細胞に導入し、ウイルス感染におけるシャペロンの細胞内局在の挙動を詳細に追跡できる細胞系を構築した。 severe fever with thrombocytopenia syndrome (SFTS)の原因ウイルスであるSFTSVの感染細胞において、局在の変動するHsp70,JDP,NEFの組み合わせ(シャペロンネットワーク)の同定に成功した。またその局在変動を引き起こす原因ウイルス蛋白質を同定した。この変動するシャペロンネットワークに関連した宿主因子を近接依存性標識法と質量分析法により同定した。現在その機能と意義について検討中である。 このHsp70/JDP/NEFシャペロンネットワークは、折り畳まれる基質によって関連する分子パタンが異なる。特定のがん細胞における生存やウイルス感染において関連するシャペロンネットワークの違いを特異的阻害剤への感受性を調べることで網羅的に解析した。さらにそれに関連した宿主プロテームを比較解析し、異なるガンにおけるシャペロン依存性の違いを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
システムの構築とその概念実証として、SFTSV感染に関連するHSP70ネットワークと責任ウイルス蛋白質の同定まで完了した。これらの研究内容は国内学会発表も行った。また異なる疾患(がんとウイルス)におけるシャペロンネットワークのパタンの違いを明らかにし、国際学会発表と論文の上梓もできており、Aim1としては順調、もしくは計画以上に進んでいる。 オルガノイド、マウスモデルの構築に関しては、現在進行中であり、来年度には結果を期待したい。
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今後の研究の推進方策 |
『類似基質の異なるシャペロンネットワークの利用』を網羅的に実証するため、ウイルス種を増やして変動するシャペロン群の網羅的な解析を行う。またオルガノイドやマウスモデルを構築し、より高次な現象としての理解を進める。
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