研究課題/領域番号 |
22H02945
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51020:認知脳科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
松本 理器 神戸大学, 医学研究科, 教授 (00378754)
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研究分担者 |
池田 昭夫 京都大学, 医学研究科, 特定教授 (90212761)
篠山 隆司 神戸大学, 医学研究科, 教授 (10379399)
佐藤 直行 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (70312668)
菊池 隆幸 京都大学, 医学研究科, 講師 (40625084)
下竹 昭寛 京都大学, 医学研究科, 助教 (80726000)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2022年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 言語 / コネクトーム / 皮質脳波 / 可塑性 / 皮質皮質間誘発電位 |
研究開始時の研究の概要 |
21世紀のシステム脳科学の進歩から、古典的言語野を超えた広範な言語関連領域が同定されたが、言語関連領域を外科切除する場合に永続的障害ないし可塑的回復が見込まれるのか未解決である。頭蓋内電極を用いたてんかん外科術前評価の皮質脳波の複合的解析から、脳内言語表現のコネクトーム(脳内回路)を同定する。臨床的必要性から外科切除する場合のコネクトームの構造変化と言語機能の評価から、脳内言語表現の可塑的再構築様式を明らかにし、言語機能可塑性のストラテジー確立へ貢献をめざす。
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研究実績の概要 |
てんかん外科・脳腫瘍外科の機能評価に携わる臨床システム脳科学者の立場から、研究項目①:機能と解剖を融合した脳内言語表現のコネクトーム構築と、研究項目②:外科的脳切除後の脳内言語表現の可塑的再構築の解明をめざして、研究を進めた。 本年度は初年度であり、項目①に関して重点的に研究を進めた。Gold standardである高頻度皮質電気刺激から、多数症例データの標準脳上での言語機能密度地図(language density function map)し、側頭葉底面には、前方(amodal)から後方(unimodal)と意味処理において機能差があることを明らかにした(国内学会発表、論文改訂中)。物品呼称時の皮質脳波の因果性解析(Event-Related Causality analysis)から、視覚認知の時相では、非生物に比し生物に関して後部腹側側頭葉内の情報処理が増大することを明らかにした(Usami et al. Cereb Cortex 2022)。意味分散表現に基づいた単語・文単位の脳内言語表現の解析に着手した。CCEPコネクトームのデータベースの構築を進め、頭頂内側領域からの因果的結合様式を明らかにし(Togo et al. Neuroimage 2022)、高次運動・言語野の結合プロファイリングを行った(国内学会発表)。全身麻酔下の脳外科手術中のCCEPモニタリングから言語関連コネクトームの妥当性を評価し、CCEP研究のパイオニアとして成果発表した(国内学会発表、国内招待講演3 ・海外招待講演3)。ネットワークの共振については、単発皮質電気刺激および意味処理課題下の脳律動の共振現象について研究を進めた(国内学会、国際学会、論文準備中)。項目②に関しては、ネットワーク構造変化の定量化に着手した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究項目①②については研究計画に基づき研究を進捗させ、研究項目①に関してはて2論文を公表することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
研究項目①:機能と解剖を融合した脳内言語表現のコネクトーム構築 研究項目②:外科的脳切除後の脳内言語表現の可塑的再構築の解明 について申請書の研究計画に沿って研究を推進する。
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