研究課題/領域番号 |
22H02977
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
佐竹 昭介 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 部長 (50508116)
|
研究分担者 |
細山 徹 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 ジェロサイエンス研究センター, 副部長 (20638803)
松井 康素 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院 ロコモフレイルセンター, センター長 (50501623)
前田 圭介 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 医長 (50775179)
田村 嘉章 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (50842142)
荒木 厚 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (60539196)
木下 かほり 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 老年学・社会科学研究センター, 研究員 (60896306)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
|
キーワード | Intrinsic Capacity / 簡易評価票 / 高齢者診療 / ICOPEハンドブック / 基本チェックリスト / 転倒リスクスコア / 認知能力 / 移動能力 / バイタリティ / 心理的能力 / 感覚器能力 |
研究開始時の研究の概要 |
世界保健機構(WHO)は、個々の有する内在能力、とりわけ、移動、認知、活力、心理、感覚器の各能力を適切に評価することの重要性を提唱している。しかし、これらの内在能力を簡便に評価するツールがないため、高齢者医療における機能評価が普及していない。従って、内在能力のレベルをスコア化できるような簡易評価票を開発し、横断的・縦断的妥当性を解析した上で、簡易評価票とその利用方法を公開する。
|
研究実績の概要 |
世界保健機構(WHO)は、機能的能力を維持・発展させる過程がHealthy Ageingであるとし、機能的能力の構成要素である内在能力(Intrinsic Capacity: IC)を評価することの重要性を強調している。しかし、内在能力の簡便なスクリーニングツールはまだないため、本研究では、内在能力をスコア化できるような簡易評価票を開発することを目的としている。 本年度は、国立長寿医療研究センターと東京都健康長寿医療センターのフレイル外来で用いている評価方法のうち、簡易評価票の作成に利用可能な質問内容につき確認した。簡易質問票は、基本チェックリストや転倒リスクスコアなどの質問を利用して作成する方針となった。簡易質問票を作成するため、国立長寿医療研究センター・ロコモフレイル外来の患者464名のレジストリデータを利用した。 内在能力は、認知能力、移動能力、バイタリティ、心理的能力、感覚器能力に代表されるとしたWHOの見解を踏襲し、外的妥当性はWHOのICOPEハンドブックに掲載された評価方法と基準値を採用した(MMSE<24、SPPB<9、GDS-15≧5、MNA-SF<12)。感覚器能力を除く4つの能力については、基本チェックリストの質問群を再構築した質問票を作成し、各領域の質問群(各領域5問)と外的基準のROC曲線解析を行った。外的基準に対するAUCは、認知能力0.717、移動能力0.796、バイタリティ0.783、心理的能力0.816であり、中等度の関連性を示した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
内在能力のうち、バイタリティに関する評価方法が、MNA-SFによる評価のみではなく筋力も含む評価にすべきという意見があり、現在、外的評価基準の見直しを行っている。国立長寿医療研究センター・ロコモフレイル外来のレジストリデータを用いて、バイタリティの評価としてMNAのみならず筋力評価も加えた指標を作成し、ADLとの関連性を解析している。筋力評価を含める方が望ましいという結果であれば、バイタリティの領域について再度解析を行い、簡易質問票を調整する。
|
今後の研究の推進方策 |
簡易質問票を作成し、基本的ADL、手段的ADL、より高次なADLの指標との関連性を解析する。その後、健康障害などの予後予測能力を評価するため、新規要介護の発生、緊急入院、転倒、死亡などの健康障害の発生について、国立長寿医療研究センターと東京都健康長寿センターのレジストリデータを統合した検証コホートにて解析を行う。
|