研究課題/領域番号 |
22H03560
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60040:計算機システム関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
戸川 望 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30298161)
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研究分担者 |
木村 晋二 早稲田大学, 理工学術院(情報生産システム研究科・センター), 教授 (20183303)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | ハードウェアトロイ / 機械学習 / 敵対的攻撃 / 設計工程 / 不正回路 |
研究開始時の研究の概要 |
現在,集積回路設計・製造は低コスト化やグローバル化のため積極的に外注が利用され,悪意ある設計・製造者により悪意ある回路を故意に挿入する「ハードウェアトロイ」が現実的な脅威として指摘されている.特に集積回路設計工程で挿入されたハードウェアトロイは,軽微な設計データ改変で重大な事象を引き起こし得る.本研究では,集積回路設計データのハードウェアトロイを積極的に学習することで,既知・未知のハードウェアトロイを検知する技術を確立する.機械学習モデルそのものを「騙す」攻撃を解明し,「騙されにくい」ハードウェアトロイ検知技術を構築する.
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研究実績の概要 |
本研究は,レジスタトランスファレベル・論理レベル等の集積回路設計データを対象に,機械学習によるハードウェアトロイの「学習」を利用し機械学習モデルを進化,未知ハードウェアトロイや,摂動を加えたハードウェアトロイを含む設計データ(未知設計データ)に対し,未知設計データ中の「各信号線のトロイ/非トロイを識別」する技術の確立するものである. 2022年度は,上記の目的を達成するにあたり,第一段階として設計データについて,ハードウェアトロイを識別するためのさまざまな「特徴量」の候補を見出し,これらを最適化した.そしてハードウェアトロイの「摂動」の解明に主眼を当てる.以下の手順によって,これらの研究を実施した. まず,研究代表者らがこれまでの研究成果として蓄積した『ハードウェアトロイビッグデータ』ならびにこれまでの研究成果のもと,ハードウェアトロイを構成する信号線特徴量を抽出し,さらに過学習などを考慮した上で,ハードウェアトロイの識別のために最適な特徴量の集合の解明を試みた.これまでの予備的な研究成果から,ハードウェアトロイビッグデータを精査し,例えば,(1)局所的なファンインの集中度合い,(2)プライマリ入出力までの「段数」等が,ハードウェアトロイの特徴量の候補となる.さらに機械学習モデルとして,ハードウェアトロイ検知には弱識別機の集合によるアンサンブル機械学習モデルが有効であることを予備的に解明しており,具体的に,ランダムフォレストやツリーベースのモデルを活用した. さらにハードウェアトロイの「摂動」とは何かを解明するため,微小な摂動と,損失関数の変分の最大化を両立するハードウェアトロイを生成し,機械学習モデルへの影響を評価した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ハードウェアトロイ検知に最適な「特徴量」を見出し,機械学習モデルで評価し,さらにハードウェアトロイの「摂動」の解明に取り掛かり,いくつかの成果を得た.おおむね順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
2022年度の成果を受けて,2023年度にはこれらの成果を受けて,対象とする設計段階の回路情報に対して,「摂動」を加える.「摂動」は(1)回路機能的に等価であり,(2)さらにハードウェアトロイを構成する信号線特徴量を変化させるものとする.これらの「摂動」を加えることで,何らかの学習モデルの識別性能が低下することを確認する.続いて,上記識別性能が低下するような回路情報の摂動に対して,信号線特徴量のうち,摂動によって変化しないもの,すなわち摂動に強い信号線特徴量を抽出し,これらの信号線特徴量をもとに新たに学習モデルを構築することを考える.
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