研究課題/領域番号 |
22H03733
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
木田 森丸 神戸大学, 農学研究科, 助教 (70903730)
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研究分担者 |
岡崎 友輔 京都大学, 化学研究所, 助教 (40823745)
山口 保彦 滋賀県琵琶湖環境科学研究センター, 総合解析部門, 主任研究員 (50726221)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | 溶存有機物 / 長期残存性 / 微生物 / 分子多様性 / 低分子 |
研究開始時の研究の概要 |
水圏においてDOMが分解されずに長期間蓄積するメカニズムは不明である.植物プランクトン由来の易分解性の高分子DOMから難分解性の低分子DOMへの微生物による変換がDOMの難分解化メカニズムとして有力視されているものの,なぜ低分子DOMが難分解性を示すのかは明らかでない.本研究では,低分子DOMの分子レベルでの複雑多様性が難分解性の根拠であると考え,基質のDOM特性が低分子DOMの複雑性と難分解性をどのように規定するかを解明する.また,微生物による低分子DOMへの変換プロセスおよび関与する微生物叢をマイクロコスム実験と天然環境で解析し,影響する環境要因を解明する.
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研究実績の概要 |
計画A「マイクロコスム実験による高分子DOMの影響の解明」 初年度は溶存有機物(DOM)の長期マイクロコスム生分解実験に先立ち,パイロットスケールで基質のグルコース濃度を変えた微生物分解実験(暗条件・一定温度)を開始した.定期的な試料採取は順調に進んでおり,基本的水質およびDOMの濃度とフーリエ変換型イオンサイクロトロン質量分析計(FT-ICR MS)による分子組成解析も問題なくデータが出始めている.微生物群集組成については依頼分析を完了し,目下解析中であり,水質・DOM・微生物について時系列変化を追跡している.
計画B「DOMと微生物群集の時空間分布の解明」 本実験では琵琶湖におけるDOMの濃度・分子組成および微生物群集組成の時空間分布を明らかにする.R4年度の4月から毎月深度別に琵琶湖水のサンプリングを継続しており,計画Aと同様に,水質(現場測定)およびDOMの濃度とFT-ICR MSによる分子組成解析も問題なくデータが出始めている.微生物群集組成についても同じく依頼分析を完了している.DOM組成についてはFT-ICR MS分析データを多変量解析し,季節・深度別の分子組成の変遷を明瞭に掴めている.計画A・B共にバルクのDOMの分子サイズ分布を定量するためのサイズ排除クロマトグラフィー全有機炭素(SEC-TOC)分析は,サンプルがある程度集まったらまとめて行う予定にしている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要に示した通り,進捗は順調である.
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今後の研究の推進方策 |
3年間のモニタリング的性質のある研究であるので,R5年度もR4年度と同様の手順で計画を進めて行く.
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