研究課題/領域番号 |
22H03763
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64010:環境負荷およびリスク評価管理関連
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研究機関 | 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所 (2023) 静岡県立大学 (2022) |
研究代表者 |
王 斉 独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所, 化学物質情報管理研究センター生体防御評価研究室, 任期付研究員 (60811685)
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研究分担者 |
野呂 和嗣 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教 (80827642)
大曲 遼 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 特任助教 (60890332)
雨谷 敬史 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (10244534)
徳村 雅弘 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教 (20583016)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | ハロゲン化多環芳香族炭化水素類(XPAHs) / 室内環境 / 環境挙動 / リスク評価 / 多環芳香族炭化水素類(PAHs) / 直接導入法 / 室内空気 |
研究開始時の研究の概要 |
ハロゲン化多環芳香族炭化水素類(XPAHs)は、環境残留性や有害性があることから、新規残留性有機汚染物質となり得る。XPAHsはヒトへの曝露実態解明、リスク評価に関する研究が不足している。本研究では、ヒトへの曝露に大きく寄与する室内環境中のXPAHsの測定法を開発し、室内空気中とハウスダスト中のXPAHs汚染実態を解明する。また、多様なライフスタイルに対応できる革新的な個人曝露量測定法を開発し、経気道曝露量を把握する。さらに、食品、ハウスダストを介した経口XPAHs曝露量も調査する。最終的に、XPAHsに対して包括的な曝露量を明確したうえで、リスク初期評価を行う。
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研究実績の概要 |
ハロゲン化多環芳香族炭化水素類(XPAHs)は、新規残留性有機汚染物質となり得るが、適切な測定手法の欠如などにより、ヒトの日常活動を考慮したXPAHsの曝露情報は欠如しており、ヒトへのリスク評価に関する研究が不足している。 今年度は、室内空気中のXPAHsの高感度測定手法を開発した。空気サンプルについて、低流速のミニポンプを用いて少量の積算流量の空気をフィルターに捕集した。Thermal Separation Probeを用いて捕集後の試料を、そのままガスクロマトグラフ-タンデム質量分析計(GC-MS/MS)に全量導入して分析した(直接導入法)。直接導入法の性能を評価するために、同条件で捕集したサンプルを用い、直接導入法と従来法である溶液導入法で測定した濃度結果を比較した。その結果、2種類の測定方法で求めたPAHs・XPAHs濃度値が一致しており、相関係数は1付近であった。2種類の測定方法を用いた分析対象物質の定量下限値を比較したところ、従来法より直接導入法の分析感度が1.1-906倍高かった。直接導入法を用いた一般住宅やオフィスなどの空気中PAHs・XPAHsの濃度を測定した結果、毒性値がbenzo[a]pyreneより20倍高いbenzo[c]fluoreneなどの物質を含め、13種類の物質の空気中濃度が従来法の定量下限値以下であることが確認された。これらの結果はPAHs・XPAHsのリスク評価の正確さに大きな影響を与えるため、室内空気中における極低濃度域のPAHs・XPAHsを分析する場合、直接導入法は重要な測定手法であることがわかった。また、室内空気のサンプリングおよびハウスダストの分析を開始している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
室内空気中のPAHs・XPAHsの高感度分析法開発が順調に進んでおり、室内環境中のPAHs・XPAHsの汚染実態調査を進行していることから、当初の予定通りである。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、室内空気とハウスダスト中のPAHs・XPAHsのデータを蓄積し、これらの結果に基づき、室内環境中のPAHs・XPAHsの汚染実態・発生源の有無を調査していく。
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