研究課題/領域番号 |
22H03896
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 同志社女子大学 |
研究代表者 |
奥田 紫乃 同志社女子大学, 生活科学部, 教授 (60352035)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
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キーワード | 質感 / 視環境評価 / 照明 / 分光条件 |
研究開始時の研究の概要 |
日常生活で身近にあるモノの多くは、その表面特性が極めて複雑な視対象物であり、求められるモノの色の見えの忠実性・好ましさのレベルは、対象物の種類や状態、空間の用途や作業内容によって異なる。そこで本研究では、2次元分光放射計を用いて対象物の表面特性(色,分光反射率)を1画素ごとに測定し、測定データを元にシミュレート画像を生成する手法を採用することにより、現存しない照明光源を含む多種多様な分光条件を設定することにより、生活空間に存在するモノの色・質感を好ましく見せる光色・分光条件を明らかにすることにより、モノの質感評価の観点から生活空間に最適な照明環境デザインを提案する。
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研究実績の概要 |
自然物の見えに関連し、VSAC(Visual science of Art Conference)にて、"Preferred Lighting for Appearance of Art Works: A Study of Hummingbirds in John Gould's “Folio Bird Books”の題目で発表を行った。主に対象物の色彩とそれを好ましく見せる照明との関係について質問があり、自然物(植物・鳥の赤や緑)を見せるための照明条件であること等、活発に議論することができた。また、attractivenessに関する研究や平面/立体の各視対象物を対象とした研究等を聴講し、評価実験時における注意点や工夫、新たな取組など最新の情報を得ることができた。 食品の見えに関連し、グラナダ大学のProf. Manuel Melgosa、セビリア大学のProf. Francisco Jose Rodriguez Pulidoとともに、JabugoにあるOsborne社の協力を得て、食肉(5J, Iberian Pork)の2次元分光放射データを取得した。Jamon, Paleta, Lomo等の各部位ごと、カット手法ごとに測定を実施し、計68種の測定データを取得した。また、Osborne社での加工過程を見学して説明を受けたほか、消費者の嗜好等に関するディカッションを行った。2023年度に、測定データを元に種々の照明光源下での食肉の見えをシミュレートし、評価実験を実施する予定である。 木質系内装材の見えに関連し、多種多様な木質系内装材を有する個人所有の戸建て住宅を訪問し、室内空間の2次元分光データを取得した。また、居住者に木質系内装材に関するヒアリングを実施した。得られたデータから、2023年度に実施予定の評価実験で使用する画像を生成する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
自然物を対象とした評価実験において、2次元分光放射計を購入し、食品の中から生ハムに焦点をあて、2次元分光データを取得して照明条件をシミュレートする準備を整えられた。また、木質系内装材を用いた戸建住宅を訪問し、室内空間の2次元分光データを取得して、照明条件をシミュレートする準備を整えられた。次年度に向けて準備は万端である。
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今後の研究の推進方策 |
2次元分光放射計を購入し、各種照明条件をシミュレートする準備を整えることができた。2023年度はこのデータを用いて視対象画像を生成し、自然物を視対象とした心理評価実験を実施する予定である。
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