研究課題/領域番号 |
22H03959
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
田口 和明 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 准教授 (90621912)
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研究分担者 |
小松 晃之 中央大学, 理工学部, 教授 (30298187)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | ヘモグロビン / アルブミン / 一酸化炭素 / マクロファージ / サイトカインストーム |
研究開始時の研究の概要 |
サイトカインストームは、高い致死率を示す多臓器不全に至ることから迅速かつ効果的な医療介入が必要であるが、著しく進歩した現代医療においてもサイトカインストーム/多臓器不全に対する抜本的な治療薬は存在しない。本研究では、生理活性ガスである一酸化炭素(CO) のサイトカインストーム/多臓器不全に対するProof of concept (概念実証) を示すとともに、本症に対する創薬アプローチとしてヘモグロビンの固有特性を利用したCOナノ供与体の開発を試みる。
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研究実績の概要 |
本研究では、一酸化炭素 (CO) のサイトカインストーム/多臓器不全に対するProof of concept (POC; 概念実証) を示すとともに、本症に対する創薬アプローチとしてヘモグロビンの固有特性を利用したM1マクロファージ指向性炎症環境応答型COナノ供与体の開発を試みる。2022年度は、CO のマクロファージ制御によるサイトカインストーム抑制効果を検証し、COのサイトカインストームに対するPOCの取得を行った。具体的には、健常マウスと内因性COの産生が少ないHO-1ノックアウトマウス (C57BL/6 Hmox+/- マウス) にリポポリサッカライド (LPS、60 mg/kg, i.p.) を投与して血中および肺胞洗浄液中のサイトカインプロファイルを評価した。その結果、LPS投与後のサイトカイン産生量は、健常マウスに比べHO-1ノックアウトマウスにおいて有意に増加したことにより、内因性COがサイトカイン産生を制御していると考えられた。そこで、LPS誘発サイトカインストームモデルC57BL/6 Hmox+/- マウスにCOを投与し、同様に血中および肺胞洗浄液中のサイトカインプロファイルを評価したところ、CO投与によりサイトカイン産生量は劇的に抑制された。また、マウスマクロファージ (RAW264.7細胞) を用いたin vitroの検討において、COはマクロファージ上に発現するタンパク質Xを介したTLR4の活性化を抑制することで、炎症性サイトカイン産生を抑制することが明らかとなった。以上の結果より、COは肺のマクロファージ活性を抑制することでサイトカインストームの発症と進展を抑制すると考えられ、COのサイトカインストームに対するPOCを得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り、COのサイトカインストームに対する概念実証 (POC) を得られており、研究は順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は予定通り、M1マクロファージ指向性炎症環境応答型COナノ供与体の作製と物性評価を行う。その後、2024-2025年度に重症感染症 (重症敗血症モデル、重症インフルエンザウイルス感染モデル) によって引き起こされるサイトカインストーム/多臓器不全に対するM1マクロファージ指向性炎症環境応答型COナノ供与体の有効性の検証を行う。
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