研究課題/領域番号 |
22H04016
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
1160:社会学、心理学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小川 舞美 東北大学, 医学系研究科, 助教
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2022年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | てんかん / 心理教育 / セルフスティグマ / 病名開示 / 就労支援 / 患者教育 |
研究開始時の研究の概要 |
てんかんは正しい治療で7 割は発作が消失するため、医学的には就業が可能な人が大半である。しかし、疾患への誤解や偏見により、多くの患者は能力や労働意欲があっても就労できない現実がある。この状況の改善には、患者が自分の発作症状を理解し、必要な場合は雇用者や支援者に説明するスキルが必要である。 そこで本研究では、「病名開示の検討ガイド」を用いて、オンライン心理面接で戦略的にてんかんの病名開示について検討することが、就職率と障害受容の向上に寄与するか否かを明らかにする。病名開示の検討には、てんかんの病状や併存疾患が明確であることが重要であるため、てんかんセンターでの入院精査後に心理面接を実施する。
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研究成果の概要 |
てんかん患者のQOLには、発作だけでなく精神症状や社会参加などが大きな影響を与えるため、心理社会的支援の確立が必要である。本研究では、まずてんかんセルフスティグマ尺度 (Epilepsy Stigma Scale; ESS) の邦訳版の作成を行った。338名のてんかん患者を対象として分析を行い、2因子10項目の「日本語版てんかんセルフスティグマ尺度」を完成させた。この尺度の内的一貫性と構成概念妥当性も確認された。次に「病名開示検討ガイド」に基づいた心理的介入が、患者のセルフスティグマの軽減だけでなく、主体的な治療態度の向上と、計画性のある就職活動の開始につながる可能性があることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、てんかん患者の心理社会評価の効果測定に使用可能な信頼性と妥当性を有した邦訳版の尺度を作成したことにある。さらに、てんかん患者を対象に「病名開示検討ガイド」に基づいた心理社会的な介入を実施した本邦で初めての調査であり、てんかん診療における心理社会的支援の基盤となるデータを得ることができたと考えている。今後も対象者を増やしながら長期的なフォローを実施することができれば、他の慢性疾患にも応用可能な支援体制の確立に寄与する可能性を有している。
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