研究課題/領域番号 |
22H04020
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
1160:社会学、心理学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
高田 美希 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 知的・発達障害研究部, 科研費研究員
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2022年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | 親子相互交流療法 / PCIT / 中断率 / 中断要因 / 親子相互交流療法(PCIT) |
研究開始時の研究の概要 |
親子相互交流療法(PCIT)は、2歳から7歳の破壊的行動を持つ子どもを対象とする親子行動療法であり、養育者の養育スキルの向上や、子どもの行動上の問題の減少に効果が示されている。幅広く活用されている一方で、治療中断率が高く、中断に影響する要因を明確化にし、治療開始のタイミングや治療適応について明確な指針を得る必要がある。 本研究では、PCITを過去に実施された親子の治療経過から、治療中断に関連する要因を明らかにし、治療の適応と治療開始基準に関するプロトコール試案を作成する。年度後半は、この基準に基づいたPCIT治療のパイロット研究を実施し、プロトコール導入以前と比べ、中断率減少への効果を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究は養育者の養育スキルの向上や子どもの破壊的行動の減少に効果的であり、日本でも病院や児童相談所等で実施されている親子相互交流(Parent-Child Interaction Therapy;PCIT)の治療中断に関する要因を検討するために実施された。システマティックレビューにより、国内外で示唆されてきたPCITの中断率や中断要因が抽出した。養育者の心理状態等の養育者関連の要因と親子を取り巻く心理社会的要因の影響が示唆されたことから、養育者の心理評価や発達特性評価、子どもの発達特性評価や行動上の問題の評価、また、親子の関係評価を治療中に実施し、治療完遂・中断に影響する要因を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はPCITの最大の課題である中断率の高さを改善するために、システマティックレビューから治療中断に影響があると示唆された養育者の心理状態や発達特性、子どもの問題行動や発達特性、また親子の心理社会的要因を評価し、治療要因の特定を検討した。本邦ではこれまでに中断要因は明らかにされていないことから、他国・他文化との共通した中断要因や、日本特有の中断要因が明らかになることで、国際的な知見を広げることに留まらず日本での臨床においても学術的・社会的に意義があると考えられる。
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