研究課題/領域番号 |
22H04099
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
1180:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
加藤 直志 名古屋大学, 教育学部附属学校, 国立中学・高校教諭
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
390千円 (直接経費: 390千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 390千円)
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キーワード | 協同的探究学習 / わかる学力 / 古典教材 / 和本リテラシー / くずし字 / 古典籍・和本 / 和本バンク / 古典教材開発 |
研究開始時の研究の概要 |
藤村宣之氏(東京大学教授・本研究の研究指導者)の定義する「わかる学力」の向上に資するため、「協同的探究学習」を国語科の授業で実施する(本研究では「わかる学力」を国語科に当てはめ、「読解リテラシー」と言い換えた)。中学校と高等学校の校種による差異や単元・領域ごとの特性を明らかにしていく。また、日本近世文学会の定義する「和本リテラシー」を、古典への興味関心を喚起する一つの指導法として捉えなおし、くずし字・和本(古典籍)を用いた指導についても研究する。同志社大学古典教材研究センター(研究代表者も研究員)とも連携し、教材の開発・実践、成果の検証を行う。これらの関わりに留意しながら、研究に取り組む。
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研究成果の概要 |
国語の授業や総合的な学習の時間において協同的探究学習を随時行った。勤務校主催の「2022年度 WWL2年次研究協議会」において、公開授業及び授業検討会を通して成果報告を行い、探究型学習を行う際のノウハウ等について参加者と意見交換した。また、古典教材の開発・実践についても、これまでの成果をまとめ、同志社大学古典教材開発研究センター・山田和人・加藤直志・加藤弓枝・三宅宏幸[編]『未来を切り拓く古典教材 和本・くずし字でこんな授業ができる』(文学通信、2023年)を刊行した。同センター第3回研究集会も開催し、和本・くずし字を活用した古典教育の有効性について、参加者間で知見を共有した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
与えられた問いに答えるだけではなく、自ら問いを立て、論理的に考えながら、自己の意見を表現する力を高めることを目指す「探究的な学び」を初等・中等教育段階から行っていくことには、学術的・社会的意義が大きい。古典への興味・関心を喚起し、人文学的思考力を涵養し、文化遺産・文化資源の活用へとつなげるという点で、くずし字や和本を用いた指導のあり方を探ることも、学術的・社会的意義が大きい。本研究においては、公開授業研究会や書籍の刊行・オンライン無料公開などを行うことで、指導のコツや新たに開発した教材を、他校の教員や研究者、学生・院生と共有し、研究成果を社会全体に広く還元することができた。
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