研究課題/領域番号 |
22H04122
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
1190:特別支援教育関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
佐藤 北斗 筑波大学, 附属視覚特別支援学校, 教諭
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
300千円 (直接経費: 300千円)
2022年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
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キーワード | 視覚障害 / 歩行 / ナビゲーションシステム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、視覚障害者の単独歩行におけるナビゲーションシステム活用の有用性に焦点を当てた研究である。2012年に開発され欧米を中心に利用されている、GPSとコンパスを使用した視覚障害者ナビゲーションシステム「BlindSquare」のアプリケーションが、2021年より視覚障害者歩行支援機器ウェアラブルデヴァイスのSunu Bandsとの同期が可能となった。本研究では、BlindSquareとSunu Bandsを併用した実験を行うことで、視覚障害者が慣れない環境下でも安全で効率的な単独歩行が可能であるかを検証する。
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研究成果の概要 |
応用的な歩行技術を習得した視覚障害者が未知の環境を単独で歩行する手段には、事前に基点となる場所から目的地までのルートや周囲の環境等の情報を十分に得た上で、メンタルマップ(得た情報から頭の中で地図を作ること)を描きながら歩行する方法とスマートフォンでナビゲーションアプリを活用し情報を得ながら(聞きながら)歩行する方法が2つある。 本研究で協力者には両方の手段で歩行をしてもらい、本研究で使用したナビゲーションシステム「BlindSquare」が視覚障害者の単独歩行に有効かを検証した。実験の結果、視覚障害者の単独歩行の能率性を高められる歩行補助具として、ナビゲーションシステムの有用性が確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
視覚障害者の単独歩行には、十分な歩行技術が必要とされる。特に混雑地や繁華街等の環境での歩行は、白杖操作での安全を確保した上で、周囲の人の動き、車の流れや停止・発進音を聞き分けながらの交差点横断等を判断する力が求められる。これだけでも相当な集中力が必要とされるため、加えて音声によるナビゲーションシステムを活用できるか否かを総合的に判断する必要がある。本研究ではあらゆる環境下で安全性を確保することを必須条件とした上で、ナビゲーションシステム「BlindSquare」が視覚障害者の歩行の能率性を上げられる補助具である可能性を見出せた。
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