研究課題/領域番号 |
22H04195
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
1210:科学教育関連
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研究機関 | 東海大学付属相模高等学校 |
研究代表者 |
熊谷 あすか 東海大学付属相模高等学校, 高校教諭
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
440千円 (直接経費: 440千円)
2022年度: 440千円 (直接経費: 440千円)
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キーワード | 高校生物 / 教材開発 / 共生 / クラゲ / 渦鞭毛藻類 / 理科教育 / 共生藻 / 探求的学習 / 葉緑体 |
研究開始時の研究の概要 |
生物群集の成立に見られる「個体群間における共生」は、生物が多様な生き方をすることで多様な環境に進出し、ひいては独自の進化へと繋がる生物多様性の根源的な要因の一つである。一方、それらの関係に着目し、生徒自らが探求できる適当な実験・観察は確認できていない。そこで、本研究では、細胞間隙に渦鞭毛藻類が共生するタコクラゲを用い、宿主に藻類が共生していることを分子レベルからアプローチするような教材開発を目指す。共生藻に関するDNA解析の基礎データをより充実させ、また実験操作が難しい箇所等においては、補助的にVR機器等を利用することで生徒が現実味を伴った探求活動ができるような授業の考案を目指す。
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研究成果の概要 |
「個体群間における共生関係」に関し、高校生物における探求型の授業構築を目指した。本研究では、タコクラゲとそれに共生する渦鞭毛藻に着目し、宿主に別の生物が共生していることを分子レベルからアプローチするような教材開発を行なった。採集・提供頂いた鹿児島県、高知県、石川県(能登)で採集されたタコクラゲに共生藻している藻類の分類を確実に行う方法の開発、および基礎データの収集を行なうと共に、探求型の実験・観察に基づいた授業の構築を考案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、タコクラゲに共生している渦鞭毛藻類Symbiodniumの仲間を確実に分類する方法として、宿主にはなく共生藻のみに見られる葉緑体に関連する遺伝子(cp23Sドメインv領域)を用いた分子分類の実験系を確立させた。これにより、鹿児島で採集されたタコクラゲの共生藻はクレードB(Breviolum sp.)、高知と石川のものはクレードC(Cladocopium sp.)に分類されることが示唆された。この他、タコクラゲおよび、鹿児島由来の共生藻を単離・培養したクローン株の18SrDNAを併せて基礎データとし、これらを用いた探求型授業を考案した。
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