研究課題/領域番号 |
22H04208
|
研究種目 |
奨励研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
2140:材料力学、生産工学、設計工学、流体工学、熱工学、機械力学、ロボティクスおよびその関連分野
|
研究機関 | 鹿児島工業高等専門学校 |
研究代表者 |
松尾 征一郎 鹿児島工業高等専門学校, 技術室, 技術専門職員
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2022年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
|
キーワード | 接触熱抵抗 / CAE / マシニングセンタ |
研究開始時の研究の概要 |
マシニングセンタの主要構造部間の熱移動の更なる抑制対策として断熱材の使用が挙げられる。構造部間に断熱材を挟み込んだ場合の断熱効果を明らかにするには、CAEを用いた熱解析が有効となるが、接触面で熱の流れが阻害される接触熱抵抗の値の推定が難しく解析精度低下の一因となっている。 本研究は、断熱材の接触熱抵抗を把握しCAEの解析精度を向上させるため、マシニングセンタの接触面を想定した基礎実験による測定とCAE解析を行い、結果を比較する事で断熱材の接触熱抵抗の値を得ていく。得られた接触熱抵抗の値をマシニングセンタの3DモデルのCAE解析に適用し、主要構造部間に断熱材を挟み込んだ場合の断熱効果を解明する。
|
研究成果の概要 |
基礎実験として鋳鉄と一般構造用圧延鋼材の平板間に断熱材を挟み、熱流束と温度を測定した。実測値とCAE解析値の比較を行い、断熱材の効果と接触熱抵抗の値を把握した。基礎実験の結果を基に接触熱抵抗値をマシニングセンタの3Dモデルに適用し、主要構造部間に断熱材を使用した場合のCAE解析を行った。熱源を与え解析した結果、断熱材無しの場合の上昇温度より断熱材を使用した場合の方が上昇温度は抑えられていた。CAE解析によりマシニングセンタにおける断熱材の有効性を明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
工作機械全般において、高速化・高精度化の要求が高くなっている。マシニングセンタの加工精度低下の要因の一つに機械構造部の熱変形が挙げられる。そのためマシニングセンタの熱変形対策が重要となり、高精度化を求めるには熱特性を考慮した設計技術が必要となっている。本研究では設計時に使用するCAEの熱解析により、断熱材を構造部間に使用した場合の断熱効果を解明した。また、接触熱抵抗を考慮する事で解析精度の向上につながった。このことにより、断熱材を使用する事で熱変形の低減対策となり、設計指針を示せた。
|