研究課題/領域番号 |
22H04217
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
2150:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 鹿児島工業高等専門学校 |
研究代表者 |
永田 亮一 鹿児島工業高等専門学校, 技術室, 技術専門職員
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2022年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | 鳥獣害対策 / 遺伝的アルゴリズム / 熱画像 / 画像解析 / 鳥獣害 |
研究開始時の研究の概要 |
農山村地域では,野生鳥獣(害獣)による農作物の食い散らし被害が発生している.この対策として音・光・電気柵などによる追い払い・侵入防止対策がなされている.しかし,単一的な対策を継続しても害獣の対策馴れにより長期的には十分な成果が得られない. 以上の問題意識から,害獣の種類・個体・馴れの状況に応じて有効な対策を複数の追い払い対策の中から自動的に選択して実行するシステム開発のために,対策前後の害獣の行動変化から対策馴れを検知するAIを活用したシステム構築を目的として,本研究では,熱画像から害獣の種類・個体を識別できるか検討する.
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研究成果の概要 |
害獣の種類(存在)を識別する手法として熱画像を用いた画像解析の有用性について、熱画像と可視光カメラ画像、それぞれの適応度を比較して検証した。このとき、目標をシカと定めてシカの特徴を有した対象領域を設定し学習させることで、可視光カメラ画像の適応度は0.767、熱画像は0.871と高い値を示した。また、熱画像の優位性が失われる昼間に撮影した画像で比較したが、熱画像は輪郭を捉えることが容易であるため、適応度で比較すると可視光カメラ画像より0.104高い値を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鳥獣害被害対策として夜間に田畑を見回る必要があるなど、その労務への負担感から、営農意欲が減退し、耕作放棄地が増加するなど農作物の被害額以上に地域社会の深刻な課題となっている。本研究の成果により、無人で田畑を監視し、鳥獣を撃退することが出来れば、営農意欲の向上にも繋がるため社会的意義が高い。さらに、畜産農家や動物園の飼育員の経験を学習させて、動物の行動変化から病気の兆候を早期に検知するAIシステムを開発する等、害獣対策に限定せず、発展・活用できる。
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