研究課題/領域番号 |
22H04226
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
2160:土木工学、建築学、航空宇宙工学、船舶海洋工学、社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 徳山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
福田 靖 徳山工業高等専門学校, 教育研究支援センター, 技術長
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
450千円 (直接経費: 450千円)
2022年度: 450千円 (直接経費: 450千円)
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キーワード | 木質バイオマス / 燃焼灰 / 土系舗装 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、木質バイオマス燃焼灰を土系舗装の基盤材として用いる。近年の異常気象による猛暑日が数日続いた場合、水分が急激に蒸発するため、水分の補給がない状態では、路面温度の上昇抑制効果が持続されない。そこで、「透水性・保水性」を向上させるために、無機質系凝集剤を用いる。燃焼灰、凝集剤、固化材を混合攪拌することで舗装体を作製する。舗装体の強度特性、透水・保水特性、冬季の凍害特性等の性能評価を行い、従来の土系舗装と比較し、土系舗装材料として有効活用できる可能性について検討を行う。
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研究成果の概要 |
木質バイオマス燃焼灰を土系舗装の土質材料として用いる。凝集剤,固化材を混合攪拌し、舗装体を作成する。固化材は酸化マグネシウム系固化材、凝集剤は無機質系凝集剤を使用する。舗装体の圧縮強度試験、透水・保水試験から舗装体の性能評価を行った結果、圧縮強さ6.5(kN/mm2)、透水係数0.0073(cm/sec)、保水量15.4(kg/m2)となり、従来の土系舗装と比較しても遜色ない結果が得られた。また、現場施工試験を行った結果、透水係数は、経過日数とともに減少傾向にあるが、基準値を上回っている。また、表面劣化診断では、一部凍害による表面剥離がみられたが、硬度は30㎜以上あった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
木質バイオマスは再生可能エネルギー源として位置づけられ、全国で木質バイオマス発電所が計画,建設,運転されている。しかし発電所から発生する燃焼灰の多くは産業廃棄物として処分されている。この燃焼灰の有効的利用方法を見出す必要がある。燃料となる木質チップの原料の多くは、山に放置された未利用の木材(林地残材)である。固化材などの配合量を考慮することで、林地から林地への還元として,林道整備を目的とした土系舗装の土質材料として用いることが可能である。
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