研究課題/領域番号 |
22H04249
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
2190:物理化学、機能物性化学、有機化学、無機・錯体化学、分析化学、高分子、有機材料、無機材料化学、エネルギー関連化学、生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
海原 大輔 東北大学, 多元物質科学研究所, 技術一般職員
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
480千円 (直接経費: 480千円)
2022年度: 480千円 (直接経費: 480千円)
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キーワード | 溶液NMR / 二次元NMR / 超遠隔相関法 / 核酸アナログ / 構造解析法 |
研究開始時の研究の概要 |
核酸アナログの溶液NMR構造解析を行う上で、LR-HSQMBC法は超遠隔相関を高感度に観測することのできる有用な手法である。しかしながら、T2緩和によるピーク強度の減少、13C化学シフトの近接等がある場合、S/N比および分解能向上のため、終夜から終日以上の長時間測定が必要となる。Non-Uniform Sampling法の適用も可能だが、微弱な超遠隔相関のピーク強度が顕著に減少する場合がある。本研究では、塩基部が修飾された核酸アナログを対象とし、周波数選択的な超遠隔相関法を適用することで、上記課題を克服し、溶液NMRによる核酸アナログ構造解析の迅速化・汎用化が可能か検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、周波数選択的な超遠隔相関NMR法を用いることで、塩基部が修飾された核酸アナログ化合物の構造解析迅速化が可能か検証することを目的とした。 通常の超遠隔相関法(LR-HSQMBC法)に対して非線形サンプリング法(NUS法)の適用を試みたところ、微弱な超遠隔相関のピーク強度が顕著に低下する傾向が観られた。このことから、NUS法の適用によって測定時間を大幅に短縮することは困難であることが示唆された。この結果を踏まえ、NMR装置に周波数選択的な超遠隔相関法(LR-selHSQMBC法)のパルスシーケンス導入を行い、パルスシーケンスの改変と免疫抑制薬アザチオプリンへの適用を検討している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、核酸アナログ化合物の溶液NMR構造解析について、超遠隔相関法(LR-HSQMBC法)に対する、非線形サンプリング法(NUS法)適用の限界を示すことが出来た。本研究成果は、核酸アナログ化合物の溶液NMR構造解析を行う上で、最適な測定法選択およびパラメータ設定をするための有用な知見になると考えられる。また、新規核酸アナログ化合物の開発に寄与すると考えられ、創薬・生命科学研究の推進が期待される。
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