研究課題/領域番号 |
22H04282
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3150:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 石川県警察本部科学捜査研究所 |
研究代表者 |
村上 貴哉 石川県警察本部科学捜査研究所, 専門研究員
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
370千円 (直接経費: 370千円)
2022年度: 370千円 (直接経費: 370千円)
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キーワード | フェンタニル類 / ヒト肝ミクロソーム / 代謝 / 消失半減期 / クリアランス / アシル / エナンチオマー / 液体クロマトグラフィー高分解能質量分析 |
研究開始時の研究の概要 |
世界各国で流通が確認されている合成オピオイド「フェンタニル類」についてヒト肝組織を用いたin vitro代謝試験を行い、得られるキラル代謝物の各エナンチオマーを液体クロマトグラフィー質量分析法もしくはキャピラリー電気泳動質量分析法を用いて定量し、経時的な産生量や量比を評価する。フェンタニル類のより具体的な代謝プロファイルを明らかにした上で、薬物の摂取時期推定に資する法科学的指標の探索を行う。
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研究成果の概要 |
N-アシル鎖長の異なるフェンタニルアナログ4種(アセチルフェンタニル,フェンタニル,ブチリルフェンタニル,バレリルフェンタニル)を基質としてヒト肝ミクロソーム代謝処理し、主要な代謝物の生成プロファイルを評価した。N-脱アルキル化体、エチルリンカー水酸化体、ピぺリジン環水酸化体の生成量は、いずれも基質のアシル鎖伸長とともに増大し、ブチリルフェンタニルで最大、バレリルフェンタニルで減少した。一方、基質のアシル鎖伸長とともにフェネチル部分の芳香環水酸化体は減少、アシル側鎖水酸化体は増大した。併せて、エチルリンカー上のβ位炭素水酸化体のエナンチオマー間で生成量に明確な差異がみられることもわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フェンタニル類の化学構造と産生される代謝物の種類・量の相関や光学活性を有する代謝物の生成挙動を明らかにすることができた。本成果は代謝酵素の基質特異性や立体選択性の新たな一面を解明する貴重な知見となり得る。今後in vitroからin vivoへ展開できれば、代謝物の経時的な変化量や量比の差異等から薬物の摂取時期推定など有用な法科学的指標を得ることができると期待される。
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