研究課題/領域番号 |
22H04306
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3180:医療薬学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
中澤 孝文 千葉大学, 医学部附属病院, 薬剤師
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
400千円 (直接経費: 400千円)
2022年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | ワルファリン / 胆道閉塞 / PT-INR / ビリルビン |
研究開始時の研究の概要 |
ワルファリン投与量を増量していない患者において、胆道閉塞後にプロトロンビン時間-国際標準比(PT-INR)の顕著な延長がしばしば観察された。胆道閉塞がPT-INR延長に寄与した可能性を考え、本研究ではワルファリン服用患者において胆道閉塞後のPT-INR変動に関連する因子を探索することを目的とする。胆道閉塞における関連因子(T-Bil、C-Bil、AST、ALT等)とPT-INRの関連性を明らかにすることができれば、ワルファリン効果増強の予測及びPT-INRのコントロールにつながる。ワルファリン服用患者における胆道閉塞時の出血リスクを回避し、より安全な治療を計画・実行するために有用である。
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研究成果の概要 |
胆道閉塞を有するワルファリン服用患者44人において、胆道閉塞前と胆道閉塞時でワルファリン投与量に有意差はなかった。PT-INRは、胆道閉塞前に比べ胆道閉塞時のPT-INRは有意に延長した。ΔPT-INRは、Δ総ビリルビン(ΔT-Bil)、Δ抱合型ビリルビン(ΔC-Bil)と強い正の相関を示した。さらに、重回帰分析において、従属変数ΔPT-INRに対し、ΔT-Bil、ΔC-Bilが有意な変数となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胆道閉塞時にワルファリン投与量は変化なく、PT-INRの顕著な延長をきたした症例がしばしば観察された。本研究よりワルファリン服用患者において、胆道閉塞時のビリルビン値の上昇とPT-INR延長の関連性が示された。ワルファリン投与量が安定している患者であってもビリルビン値が著しく上昇する胆道閉塞を発症した場合、早期にPT-INRを測定することがより安全なワルファリンの投与につながると考える。
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