研究課題/領域番号 |
22H04367
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3190:生体の構造と機能、病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
三木 航太 愛媛大学, 医学部附属病院, 臨床工学技士
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
460千円 (直接経費: 460千円)
2022年度: 460千円 (直接経費: 460千円)
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キーワード | V-V ECMO / Hyperoxia / Lung injury / 酸素毒性 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、COVID-19などによる重症呼吸不全の治療として、体外式膜型人工肺(V-V ECMO)は必要不可欠な治療となっている。V-V ECMOは静脈から還る血液を直接酸素化する技術である。しかし、全身の酸素化と引き換えに血液を介して肺へ高濃度の酸素が負荷されることとなる。高濃度の酸素は細胞毒性があることが知られているが、V-V ECMOでの酸素負荷については検証されていない。本研究ではラットを用いたV-V ECMOモデルを作成し、V-V ECMOでの高濃度酸素負荷による生体肺への影響を検証し、V-V ECMOの管理技術向上につながる知見を生み出すことを目的とする。
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研究成果の概要 |
V-V ECMO(Veno-Venous Extracorporeal Membrane Oxygenation)は、昨今COVID-19の流行に伴い肺機能を代替する治療として広く認知された。しかし、重症呼吸不全の治療に必要不可欠な治療ではあると同時に肺への高濃度酸素負荷による炎症の惹起や組織障害を起こしうる可能性がある。実際、臨床においては多くの場合V-V ECMOにおける酸素濃度は酸素供給量増加を目的に100%酸素が用いられる。本研究では、V-V ECMO治療過程における高濃度酸素投与がもたらす組織障害について明らかにすることを目的とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
V-V ECMOでは高度に酸素化された血液が肺動脈を通して肺に送られる。この治療は、他に類を見ない治療法であり、非生理的な状態といえる。本研究では治療対象臓器である肺へV-V ECMOの高濃度酸素負荷が及ぼす影響を明らかにすることとする。また、現在段階では研究計画をもとに検体を採取中であるが本研究結果により、V-V ECMOの管理における至適酸素濃度を再考し、患者の病態にあわせた管理を行うことで、早期の肺の回復に寄与し、患者の人工呼吸からの早期離脱や長期予後の改善に貢献する可能性がある。
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