研究課題/領域番号 |
22H04384
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3210:内科学一般、器官システム内科学、生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
畑山 祐輝 鳥取大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
460千円 (直接経費: 460千円)
2022年度: 460千円 (直接経費: 460千円)
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キーワード | Vault RNA1-1 / 骨髄cellularity / 造血器腫瘍 / Vault RNA / 造血能 / 骨髄Cellularuty |
研究開始時の研究の概要 |
Vault RNA(vtRNA1-1)は、RNAポリメラーゼIIIによって転写される98塩基の小さな非翻訳RNAである。多くの真核生物で保存され、薬剤耐性、アポトーシス、オートファジーおよびウイルス感染に関連していることが報告されている。細胞外にも分泌されているが、詳細な分子機能は未だ不明である。我々は血液中vtRNA1-1を解析したところ、化学療法を実施中の患者血清vtRNA1-1が低値となり、活動性の造血器腫瘍患者やG-CSF投与患者において高値となることを見出している。本研究では、骨髄検査を実施した患者の残余血清を使用して、vtRNA1-1定量値と骨髄の細胞密度との関連について検討する。
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研究成果の概要 |
骨髄検査を実施した患者における骨髄Cellularityと血清vtRNA1-1との関連について調査した。本研究において血清vtRNA1-1は末梢血白血球数や単球数、リンパ球数と有意に相関を認めた。骨髄検査で得られた骨髄Cellularityや総有核細胞数、骨髄単球数とも有意な相関を認めた。また、重回帰分析の結果より、骨髄Cellularityを最も説明可能な因子はvtRNA1-1であることが明らかとなった。以上のことから、vtRNA1-1は骨髄Cellularityの推定に有用である可能性があり、骨髄抑制期や生着遅延症例における非侵襲的な検査としての応用が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨髄検査は血液疾患の診断や治療効果判定に必須な検査であるが、侵襲性が高く、頻繁な検査の実施は患者への負担が大きい。造血幹細胞移植後の生着遅延や化学療法による骨髄抑制の際に、造血能の評価を目的に骨髄検査が実施されることがあり、侵襲性の低い検査が求められる。血清vtRNA1-1の測定は骨髄中の造血細胞量を反映する可能性があり、骨髄抑制期や生着遅延症例における非侵襲的な検査としての応用が期待される。
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