研究課題/領域番号 |
22H04424
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3250:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 茨城県立医療大学 |
研究代表者 |
牛来 千穂子 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 特任助手
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
470千円 (直接経費: 470千円)
2022年度: 470千円 (直接経費: 470千円)
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キーワード | スポーツ / 共有メンタルモデル / チームワーク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、共有メンタルモデル(SMM)およびチームワーク向上に着目したチームビルディング(TB)を実施し、チームパフォーマンス(TP)の発揮を導くことである。SMMとはメンバー間で共有しているチームやメンバーに関する知識のことであり、十分なコミュニケーションがとれない状況でもSMMがチームに浸透していれば、TPの発揮に繋がることが示されている。試合展開が急速なため、コミュニケーションが制限されるバスケットボールにおいては、メンバー間のSMM共有が不可欠である。そこで、本研究ではバスケットボールチームにおけるSMMを測定する尺度を開発し、同尺度を用いたTB方法の実践的検討を行う。
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研究成果の概要 |
メンバーの共通理解と同義とされる共有メンタルモデル(SMM)は,バスケットボールチームのパフォーマンス発揮に必要なチームワークを効率化する.本研究では,バスケットボールのチームワークとパフォーマンス向上のため,SMMに着目したチームビルディングについて検討した.本研究では,バスケットボールチームのSMM一致度を評価する「バスケットボール版共有メンタルモデル尺度」を開発し,同尺度を用いた調査をもとに,SMMがチームワークを介してパフォーマンスに影響を及ぼすという仮説を立証した.この仮説に基づくチームビルディングを実際の競技現場で実施した結果,チームワークとパフォーマンスへの有効性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会心理学領域では,SMM,チームワーク,パフォーマンスに関する正の関係性が報告されているが,スポーツ領域における検討は不十分である.そのため,競技現場ではSMMやチームワークの状態について指導者が感覚的に評価することが多く,その変化を的確に捉えたチームビルディングが行われているとは言い難い.本研究では,社会心理学領域で得られた知見をスポーツ領域へ応用し,バスケットボールにおいてSMMがチームワークを介してパフォーマンスに影響するという仮説を立証した.また,この仮説に基づくチームビルディングの有効性を実証的に検討したことで,バスケットボールのチーム強化に資する新たな知見を提供することができた.
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