研究課題
基盤研究(S)
現在の宇宙の加速膨張が発見され、宇宙極初期の爆発的な加速膨張の間接的証拠も得られている。重力は引力のみで、宇宙膨張を減速させる働きしかないと思われてきたため、なぜ宇宙が加速膨張するのか謎であり、物理学の根幹を揺るがす大問題である。さらに最近、早期の宇宙と最近の宇宙では、膨張率(ハッブル定数)が一致しないという問題(ハッブル問題)から、現在の加速膨張の背後にあるエネルギー(暗黒エネルギー)の時間変化が示唆されている。物理学の大革新が起こる予兆の中で、本研究では、代表者が中心となり開発したポーラーベア2望遠鏡により、世界に先駆けてCMB偏光度の新しい観測結果を示し、宇宙加速膨張の謎の解明に挑む。