研究課題/領域番号 |
22H04951
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
大区分C
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森島 圭祐 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (60359114)
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研究分担者 |
平塚 祐一 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (10431818)
新田 高洋 岐阜大学, 工学部, 教授 (20402216)
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研究期間 (年度) |
2022-04-27 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
194,220千円 (直接経費: 149,400千円、間接経費: 44,820千円)
2024年度: 35,360千円 (直接経費: 27,200千円、間接経費: 8,160千円)
2023年度: 35,750千円 (直接経費: 27,500千円、間接経費: 8,250千円)
2022年度: 52,650千円 (直接経費: 40,500千円、間接経費: 12,150千円)
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キーワード | 動的再構成可能 / ウエットロボティクス / 自己組織化 / マイクロロボット / 分子人工筋肉 / 生命機械融合 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、生命の根源であるタンパク質と生物の最小単位である細胞が共に運動機能を創発する際に自己集積する自己組織化プロセスに着目し、分子スケールからミリスケールに渡るマルチスケールサイズでの全く新しいATP駆動型人工筋肉とそれを用いた動的再構成可能マイクロロボット群、バイオエンジンを創製することを目的とする。これまでの3次元的に再構成する筋細胞の収縮力を利用したバイオアクチュエータだけではなく、化学‐力学エネルギー変換機構を発現した、ATP直接駆動型分子人工筋肉の自己組織化原理により、様々な運動機能創発(収縮、弛緩、振動)と動的再構成を可能とするウエットロボティクスを新たに開拓することを目指す。
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研究実績の概要 |
これまで一か所で集積化アセンブリすることが不可能であったバイオアクチュエータ駆動による自立型の超小型マイクロナノロボットの設計論を見直し、製造生産プロセスの実現への挑戦に必要な実験系構築を実施した。 1.微小空間内での3D光造形による微細構造体の作成、搬送とマイクロナノロボット本体とのアセンブリ方法の検討を行い、マイクログリッパー、マイクロゲートバルブ、マイクロロボットアーム、マイクロ推進機構のアセンブリに成功した。 2.生体エネルギー変換型人工筋肉を用いたマイクロロボット群の運動機構の設計検討を行い、運動機構メカニズムの解明のための材料設計をおこなった。 3.生体エネルギー変換型人工筋肉の運動モード、運動リズムに関する学術的問いへの実験的及び理論的考察をおこなった。 4.動的再構成可能ウエットロボティクスのコンセプトに基づいたマイクロロボットの設計論の検討を行い、試作に成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究は、モータータンパク質などを最小単位としてバイオアクチュエータの創製技術の確立を目的としており、動的再構成可能なウエットロボティクスの設計論、製造論に、ひとつの指針を示すことを目標としている。 そこで、細胞内部で起きているプロセスをマイクロ流路内で制御し、自己組織化的相互作用によりタンパク質を配列させ、ボトムアップでmm単位の駆動機構を構成する基盤技術を着想し、実験を推進したところ、計画を前倒しで成功し、その成果をScience Roboticsに掲載することができた。
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今後の研究の推進方策 |
分子人工筋肉をもちいた動的再構成可能なマイクロロボットのコンセプトを実証する基礎実験に成功した。さらに複雑なモデルにより、マイクロロボットのアセンブリ、異なる運動モードの実現、多自由度化への挑戦をおこなっていく。
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