研究課題/領域番号 |
22H04954
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
大区分C
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
岩瀬 英治 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70436559)
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研究分担者 |
舘 知宏 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50586740)
尾上 弘晃 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (30548681)
斉藤 一哉 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (40628723)
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研究期間 (年度) |
2022-04-27 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
194,740千円 (直接経費: 149,800千円、間接経費: 44,940千円)
2024年度: 33,540千円 (直接経費: 25,800千円、間接経費: 7,740千円)
2023年度: 33,410千円 (直接経費: 25,700千円、間接経費: 7,710千円)
2022年度: 57,070千円 (直接経費: 43,900千円、間接経費: 13,170千円)
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キーワード | 折り紙 / 切り紙 / フレキシブルデバイス / self-folding / Kiri-origami構造 |
研究開始時の研究の概要 |
折り紙は、大面積に展開する宇宙構造体や折りによる薄板の強度向上など、「折紙工学」として学術分野がすでに開拓されている。しかしながら、旧来の折り紙構造には折り上げの多価性が存在し、熱収縮ポリマなどの能動材料を用いたself-foldingを用いても平面から狙った構造に折り上げることが困難なことが示されている。そこで本研究では、切り紙構造が誘起する座屈変形を利用し、薄膜シートを折り紙構造に一括して折り上げる「Kiri-origami構造」と命名した新規学術領域学理の確立から、薄膜折り紙構造を用いたデバイス実証まで行う。
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研究実績の概要 |
2023年度は、課題を3つの柱に分けて研究を遂行した。1つ目の柱は「(A) 切り紙構造が誘起する折り紙構造(Kiri-origami構造)の学理の創出」であり、本研究課題の学術的な側面の研究である。2つ目の柱は「(B) Kiri-origami構造を用いたデバイスの製作手法および評価手法の確立」であり、本研究課題の工学的な側面の研究である。3つ目の柱は「(C) Kiri-origami構造デバイスの社会実証」であり、本研究課題の産業応用的な側面を担う研究である。 具体的には「(A) 切り紙構造が誘起する折り紙構造(Kiri-origami構造)の学理の創出」に関しては、舘グループではラティス構造に「パラレルモード」「スキューモード」の2種類のモードがあることを特定すると共に、モード切り替えを利用し材料の性質がスイッチできることを示し、斉藤グループではキヌガサダケを規範としたAuxeticな展開をするパターンとその設計法を提案した。「(B) Kiri-origami構造を用いたデバイスの製作手法および評価手法の確立」に関しては、岩瀬グループでは自己折り誘起デバイスの製作手法として把持条件を工夫したKiri-origami構造の折り上げ方法を提案した、尾上グループではDNAを使った新規な製作手法のための準備研究を行った。「(C) Kiri-origami構造デバイスの社会実証」に関しては、Kiri-origami製法によるハニカムコア構造の製作方法を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の計画の通りかそれ以上に、切り紙構造が誘起する折り紙構造の解析や製作、評価を行うことができたため。また、個々のグループでの研究が進んだだけではなく、それぞれのグループの強みを生かした協働研究の成果が得られ、協働研究の内容での査読有国際学会への採択等、当初の計画以上の成果を得たため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、今年度に引き続き、Kiri-origami構造の学理創出や設計手法の構築、社会実装を目指した製造手法の確立のための研究を実施する。
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