研究課題/領域番号 |
22J01272
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
永井 薫子 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2022-04-22 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 双性イオンポリマー / DNAアプタマー / ドラッグデリバリーシステム / ポリベタイン / ホスホリルコリン / ラジカル重合 |
研究開始時の研究の概要 |
増殖因子およびサイトカインは、細胞の増殖・分化・免疫応答を制御する重要な生理活性生体高分子であり、外因的に補充することで器官や組織の自然治癒能力の向上が期待される。しかしながら、未だ目的組織に効率良く送達するDDS技術は確立されておらず、挑戦する意義は大きい。そこで本研究では、生体モチーフの双性イオンポリマーに着目し、双性イオン構造や分子量等の物性が、ポリマー修飾増殖因子の体内動態に与える影響を系統的に評価することでDDS技術開発につながる基礎的知見を提供し、増殖因子/サイトカイン等の幅広い生理活性生体高分子の効率的な送達を実現することを目指す。
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研究実績の概要 |
生体模倣型双性イオンポリマーに着目したバイオ医薬品(治療用タンパク質・DNAアプタマー)の送達システムの構築に従事した。免疫原性が指摘されるPEG修飾の代替を目指し、双性イオンポリマー修飾の1)分子量と血中滞留時間の相関、2)双性イオン構造と体内動態の相関を解明する試みである。 今年度は、新たに設計したCTAを用いてpoly(2-methacryloyloxyethyl phosphorylcholine) (PMPC)をRAFT重合で合成し、その末端修飾および側鎖修飾を行うことで、DNAアプタマーが1個~5個修飾された複合体の作製が可能となった。同様に、PMPCのホスホリルコリン構造を変更した、スルホベタイン構造のpoly(sulfo betaine)(PSB)およびカルボキシベタイン構造のpoly(carboxy betaine)(PCB)についても複合体を作製した。異なる分子量の双性イオンポリマーを修飾した結果、複合体の血中滞留時間の延長が観測された。これは分子量の増大による腎排泄の抑制に起因すると考えられる。また、DNAアプタマーの修飾個数を変えた複合体を用いて、血中滞留性および目的組織 (肝臓)への送達効率を評価した結果、DNAアプタマー3価修飾ポリマーは、DNAアプタマー単体および1価修飾ポリマーと比較して肝臓への集積率が高くなることが示唆された。肝臓への集積率が向上したことで、3価修飾ポリマーはより低投与量で、アゴニスト活性の指標の一つであるリン酸化ERKシグナルを観察することができた。したがって本研究では、双性イオンポリマー修飾および多価修飾を施すことでDNAアプタマーの体内動態を改善できることが示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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