研究課題/領域番号 |
22K00009
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
竹之内 裕文 静岡大学, 未来社会デザイン機構(企画推進本部), 教授 (90374876)
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研究分担者 |
堀田 聰子 慶應義塾大学, 健康マネジメント研究科(藤沢), 教授 (70376630)
田中 伸司 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (50207099)
田代 志門 東北大学, 文学研究科, 准教授 (50548550)
鷹田 佳典 日本赤十字看護大学, さいたま看護学部, 准教授 (30634266)
石田 一裕 浄土宗総合研究所, その他部局等, 専任研究員 (20451031)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 死生 / コミュニティ / 対話 / コンパッション / エンドオブライフ / パブリックヘルス / 地域共生社会 / 死 / 思想 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢・多死社会において、フレイル(虚弱)や認知症を抱えながら、だれと支え合い、どのように日常生活を営み、最期を迎えたらよいのか。人口動態、疾病構造、世帯構造の変化を背景に、今日の社会はこの大きな問いの前に立たされている。死生の諸課題を分かち合い、支え合うコミュニティ――都市全体から、死にゆく人が属する身近な社会的ネットワークまでを含む――の(再)形成が求められているのだ。この認識のもと本研究は「対話」と「コンパッション」を手がかりに、死生を支え合うコミュニティの思想的拠り所を究明する。
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研究実績の概要 |
本研究は「対話」と「コンパッション」を手がかりに、死生を支え合うコミュニティの思想的拠り所を究明する。 2023年6月には第3回研究会を開催し、2022年度の研究活動・成果と本年度の研究計画をチーム全体で共有した。また富士市役所高齢者支援課主催の専門職研修会と市民講演会に研究分担者の堀田聰子と研究協力者の金子稚子が登壇し、「ケアの思想と共感に基づく協働――コロナ禍を経た次の一歩を考えよう」と「本当に知っていますか? 自分のこと、大切な人のこと」という演題で講演した。8月には、CC-UKのJ. アーベル代表とE. ホッジス理事を招いて、日本ホスピス・在宅ケア研究会・第30回全国大会in仙台のプレ大会パート2を開催した。また本大会(10月28-9日)では、コンパッション都市・コミュニティ運動の創始者であるA.ケレハーによる基調講演とホッジスによるワークショップを実施した。いずれにおいても研究代表者は企画全般を担い、当日の座長を務めるなど、中心的な役割を果たした。11月開催の静岡哲学会のシンポジウムには、研究代表者および研究分担者の田代志門と石田一裕が登壇し、研究分担者の田中伸司が座長を務めた。さらに研究協力者の鷹田佳典、堀田聰子、田代志門は、台湾でコンパッション都市・コミュニティのフィールドワークを実施した。 10月には、ケレハーの著書(Compassionate Cities, Public Health and End-of-Life Care, Routledge, 2005)の訳書『コンパッション都市 公衆衛生と終末期ケアの融合』(竹之内裕文・堀田聰子監訳、慶應義塾大学出版会)の重版が刊行された。翌11月には、研究代表者の呼びかけによって、CC-JP創設へ向けたCC連絡会が発足し、現在まで月例会を継続的に開催している。 これらと並行して、研究代表者と研究分担者は「対話」と「コンパッション」に関する文献研究を進めた。また論著や講演・研究発表を通して、その成果を公表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者と研究分担者は、概ね当初の計画通り、国内外のフィールドワークと各分野の文献研究を着実に実施することができた。ただしフィールドワークの場所と時期については、後述のように、研究の進展を踏まえて一部変更した。
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今後の研究の推進方策 |
各年度に開催する定例研究会と公開ワークショップで、前年度の研究成果をブラッシュアップし、各年度の学会で報告する。 2024年度は6月22-23日に西伊豆の松崎町で定例研究会を開催し、第1回コンパッション松崎「まちのつなぎ役のための学び合い講座」に登壇する。また研究代表者はCC-UKの全国大会(7月2-3日)に招待されており、対談とシンポジウムに登壇する。この機会にCC-UKのコンパッション都市・コミュニティを訪ね、フィールドワークを実施する計画である。また8月27-31日には宮城県大崎市の穂波の郷を訪問し、フィールドワークを実施する。10月22-25日にスイスのベルンで開催されるPHPCI(Public Health Palliative Care International)の第8回大会に参加し、パネル(‘Emerging Compassionate Communities in Japan and International Partnership’)の座長を務め、また研究発表を行う予定である。 最終年度(2025年度)は研究成果のとりまとめと公表に集中する。研究成果を学会等で公表し、共著と単著を1冊ずつ公刊するため、2024年度はその足場固めを進める。
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