研究課題/領域番号 |
22K00057
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01020:中国哲学、印度哲学および仏教学関連
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研究機関 | 山梨県立大学 |
研究代表者 |
名和 敏光 山梨県立大学, 国際政策学部, 准教授 (30291868)
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研究分担者 |
末永 高康 広島大学, 人間社会科学研究科(文), 教授 (30305106)
小倉 聖 東京学芸大学, 次世代教育研究グループ, 研究員 (40896396)
武田 時昌 関西医療大学, 保健医療学部, 客員教授 (50179644)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 陰陽五行 / 術数学 / 中国 / 占術 / 儀礼 / 日書 / 出土資料 / 暦注 / 中国古代 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、中国古代術数学における占術と儀礼を主要対象とし、その認識と解釈の思想史的展開を、伝世文献だけでなく出土資料を手掛かりに考察することにより、古代より行われていた占術や様々な儀礼がいかなる展開と変遷を経て秦・漢時代に再構築されていったかを問うものである。そしてその検討を通じて漢代における術数学成立の学術的背景の一部を新たに解明することができると考える。 方法としては、各年度共に、①研究課題検討会の開催、②国内・海外の資料調査及び学術交流、③訳注・翻訳作業を柱として研究を推進していく。最終的には、漢代における術数学成立の全体を網羅する構成をとる。
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研究実績の概要 |
1、2023年度は、研究打合せ会を兼ねた「術数学研究会」をオンラインにおいて全6回開催・参加した。大形科研22H00606基盤(B)「東アジア漢字文化圏の疾病・疫病観の史的・現代的展開:鬼系病因論の起源と思想的水脈」と連携し、研究討論会を全10回開催・参加、『千金翼方』読書会28回を開催・参加した。新規に京都大学人文科学研究所課題公募班(一般A班)に応募し、「中国生活文化の思想史」が採択された。本課題とは術数・儀礼というテーマで強い関連を有し、学際的に大きな知見を得ることができる。 2、中国古代占術を研究するために、関連文献の電子テキスト化を行った。対象として取り上げたのは、虎渓山漢簡「閻昭」「食方」である。 3、研究成果として、『東アジア的世界分析の方法: 〈術数文化〉の可能性』(文学通信)に「占術理論の伝世文献・中国出土資料を用いた遡及的考察」(単著)、『立命館白川靜記念東洋文字文化研究所紀要 第十七号』に「『千金翼方』禁経 譯註稿(一)」(共訳)を執筆した。また、世界漢字学会(於韓国釜山慶星大学)、「出土文献と漢字発展史」国際シンポジウム(於中国北京清華大学)日本道教学会第七十四回大会(於関西学院大学)等の国際学会で報告を行った。 4、計画していた国内・海外の資料調査に関しては、国際学会やオンラインの研究会やメールなどで海外の研究者と交流を行うことができ、新たな資料などの情報を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
業績としては、研究討論会の開催・参加、関連文献の電子テキスト化等を行った。 また、新たに公開された北京大学蔵秦簡に占術関連文献が含まれており、次年度に研究を推進するための準備作業を行った。 また、学際的に占術と儀礼を検討するために京都大学人文科学研究所拠点研究Aに「中国生活文化の思想史」のテーマで応募し、採択された。
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今後の研究の推進方策 |
1、研究課題検討会の開催を行う。 2、国内・海外の資料調査を行う。国内では特に貴重な「陰陽五行」文献・術数書・占書類の調査を中心に行い各自のテーマの深化を図るとともに、検討会で紹介し、メンバー全員の共通認識を作り上げていく。海外では北京大学蔵秦簡が出版され、新たな竹簡が紹介されており、最新の整理状況と内容に関してレクチャーを受け情報交換を行い、更に議論を行う。 3、訳注・翻訳作業を行う。本年度は北京大学蔵秦簡の出版を受け、整理・綴合を行った占術に関する部分を中心対象とする。 なお、作業に関しては、名和が代表を務める京都大学人文科学研究所拠点研究研究班の場を活用する。
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