研究課題/領域番号 |
22K00082
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 桐蔭横浜大学 |
研究代表者 |
福浦 一男 桐蔭横浜大学, スポーツ健康政策学部, 准教授 (80425016)
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研究分担者 |
福浦 厚子 滋賀大学, 経済学系, 教授 (90283548)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 東南アジア / タイ / シンガポール / 憑依文化 / 仏教 / 呪術 / 上座部仏教 / 霊媒術 |
研究開始時の研究の概要 |
20世紀末以来世界各地で生起した新たな宗教現象の興隆において憑依文化や呪術実践は重要な位置を占めている。なかでも20世紀末以降の東南アジアでは、既存の制度宗教が社会経済の発展に伴う急激な社会変動に直面してその対応力を希薄にする一方で、様々な民間宗教が生起して社会生活上の諸問題の解決に関与する傾向が強まっている。本研究では、顕著な宗教現象が生起する資本主義国であるタイ・シンガポールの憑依文化・呪術実践をフィールドワークしながら現代社会における宗教の役割を探索する。
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研究実績の概要 |
2022年度は、タイ・シンガポールにおける憑依文化と呪術実践の興隆に関する調査・研究を実施した。タイの北部地方では、仏教・精霊信仰・霊媒術の宗教職能者が歴史を通して仏教宇宙のコスモロジーを共有しながらひとつのゆるやかな宗教性を構築してきたが、近年では既存の儀礼的境界が溶解し、霊媒と仏教僧が協同する事例さえ存在する。本年度の調査・研究を通して、タイ北部の呪術僧がインフォーマルなグループを形成しており、彼らが海外信者とのあいだでトランスナショナルな宗教コミュニティを構築していることが明らかとなった。またシンガポールの道教寺院のなかには、程度の差こそあれ、近隣アジア諸国の寺院と密接な関係を保持するものが存在することが判明した。さらにタイ・シンガポール・オーストラリアの研究者とのあいだで本研究に関する意見交換を行う機会を得た。一連の調査・研究の成果については2023年度中に国際学会で発表すると共に、論文として公刊する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り調査を実施し、かつ国際学会での研究発表も執り行い、さらに共著も公刊できている。よっておおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、タイの北部地方の呪術僧に関する調査、及びシンガポールの道教寺院の調査を中心に研究を進めることにする。
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