研究課題/領域番号 |
22K00086
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
木谷 佳楠 同志社大学, 神学部, 准教授 (70707166)
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研究分担者 |
関谷 直人 同志社大学, 神学部, 教授 (80288597)
森田 喜基 同志社大学, キリスト教文化センター, 准教授 (60794063)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アメリカ / キリスト教 / 気候変動 / 文化戦争 / 福音派 / 環境問題 / 神学 / アメリカのキリスト教 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、アメリカ合衆国の主要なキリスト教各派の気候変動理解について調査研究を行うものである。現在アメリカのキリスト教界では気候変動について、人為的要因によって起きた現象なのか、あるいは神の計画なのか、という議論が存在する。一般的に、保守的な信仰を持つ教派の信徒は気候変動緩和策を講じることに懐疑的であると見なされているが、信仰的価値観と気候変動理解との相関性について様々な教派を網羅的に調査した研究は管見の限り皆無に近い。従って、本研究では量的・質的調査を合わせた混合研究法によって、アメリカのキリスト教各派の気候変動理解を調査し、信仰的価値観と気候変動理解の相関性を分析した上で理論構築を試みる。
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研究実績の概要 |
研究2年目の2023年度は、初年度に得られた研究成果をまとめ、7月にはEast Asian Society for the Scientific Study of Religionで"Japanese Views of Nature in Transition: Toward a Dialogue between Judeo-Christian Values and Indigenous Spirituality in Japan"と題して研究発表を行なった。8月には同志社大学人文科学研究所第3部門研究会で「アメリカ合同教会と気候正義―気候変動政策に対する合意形成のプロセスとその神学的論拠―」と題して発表を行なった。また、10月には韓国の韓神大学で開催された2023 Minjung Theology Consultationにて"Climate Change and the Minjung: A Theological and Ethical Reflection"と題して発表を行なった。 上記の発表をベースに、2023年度には1本の依頼論文と、2本の査読付き論文を執筆した。その内、出版済みのものは、『キリスト教社会問題研究』第72号(2024年1月)に掲載された論文「アメリカ合同教会と気候正義 : 気候変動政策に対する合意形成のプロセスとその神学的論拠」(35-72頁)である。本論文において、アメリカの教会の中でもリベラルの代表とも言うべきUnited Church of Christの気候変動政策や、その思想の源となっている神学的論拠を明らかにすることができた。その他の2本については2024年度に掲載予定であり、目下校正を行なっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究2年目の本年度は、バランス良く前年度で得られた研究成果を、3回の口頭発表と3本の論文執筆で適切にアウトプットすることができた。また、本年度末の3月には質的調査が想定以上に進んだため、3年目の次年度に予定していた計画を先んじて遂行することができた。その一方で、本年度は予算の関係で大規模な量的調査を実施することは難しかったため、準備のみ本年度に済ませ、3年目に実施する計画変更を行なった。そのため、進捗状況は「おおむね順調に発展している」と認識している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究における調査分析項目は、気候変動についてキリスト教各派が発表した宣言文などの公文書、アンケート調査、インタビュー、という3点である。初年度に基礎的な研究は完了しており、その成果発表も2年目に実施できたため、3年目となる2024年度は2年目に達成できなかったアンケート調査と、残りのインタビューを実施する予定である。調査と並行して論文執筆も進める予定であり、本年度は日本語1本と英語1本の論文を執筆予定である。
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