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現代キリスト教における教義の実相:原理主義の教義と伝統的神学思想の総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K00089
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分01030:宗教学関連
研究機関関西学院大学

研究代表者

加納 和寛  関西学院大学, 神学部, 教授 (00732893)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワードキリスト教聖霊論 / 聖霊論 / キリスト教 / 原理主義 / 福音派 / カール・バルト / シュライアマハー / トレルチ / リッチュル / 教義学 / 神学
研究開始時の研究の概要

本研究は21世紀のキリスト教において、教義を相対的に捉えて他宗教や他宗派と平和的に対話しようとする伝統的キリスト教諸派と、特定教義を闘争的に強調する原理主義グループとが並立・共存している謎を、キリスト教教義の側面から解明する。原理主義と学術的神学との教義的関係を総合的に研究することで、従来分散的であった諸先行研究の収束点の役割を果たす。それにより特に原理主義をその教義の面から徹底検証しつつ現代キリスト教の複雑な実相を教義の面から再構築し、全く新しいキリスト教の教義的全体像を提示することを目指す。

研究実績の概要

現代キリスト教が示す実相の特徴的要素すなわち聖霊の重視に関し、主として19世紀以降の自由主義神学における聖霊論の減衰および回復の研究と、実践的信仰における聖霊運動の進展の比較考察を進めている。
2023年度の成果として、(1)聖霊論が消失した神学潮流の一つである、19-20世紀のプロテスタント自由主義神学における「非教義的キリスト教」の定義に関し、定説とは異なる別の可能性が得られたこと、(2)すでに19世紀中頃において、アメリカ大陸における聖霊的運動の源流の一つと見られる実践がドイツ敬虔主義の文脈で認められること、すなわち従来英語圏にとどまっていた聖霊重視の信仰運動がドイツ語圏にさらなる源流を求めることが可能である、(3)20世紀の霊的キリスト教運動と目されるフリードリヒ・リッテルマイアーの神学は、これまでルードルフ・シュタイナーの思想に基づきオカルティズムに立脚してキリスト教を再解釈したに過ぎないとされてきたが、それにもかかわらず特に聖霊論の観点からその構造を分析するならば、リッテルマイアーが師事した自由主義神学の代表的存在とされるアドルフ・フォン・ハルナックの提示した神学プログラムの影響すなわち聖霊論の希薄な教理体系と相似形をなすことが指摘できるとの知見が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初計画よりも必要とされる領域が拡大し、資料収集とその集約に集中したため、成果の段階的発表が予定よりも遅れている。

今後の研究の推進方策

「非教義的キリスト教」と「非宗教的キリスト教」の比較考察を進め、特に聖霊論の観点から両者の関連性および断絶性を明らかにする。そこから経綸主義と聖霊論の関係性に関する知見を深めることになる。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 聖霊の位相の「不分明性」に関する一考察 ──近代プロテスタンティズムを中心に──2023

    • 著者名/発表者名
      加納 和寛
    • 雑誌名

      神学研究

      巻: 70 ページ: 2-16

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 聖霊理解と聖霊論:過去と現状2023

    • 著者名/発表者名
      加納 和寛
    • 学会等名
      関西学院大学神学研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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